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必要充分なスペックと低価格で勝負!

1万円台の高速LBPと5万円台プロジェクターがエプソンから

2009年08月21日 06時00分更新

文● 佐久間康仁/企画報道編集部

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今回発表されたビジネスプロジェクター

今回発表されたビジネスプロジェクター。左が5万円を切る最廉価モデル「EB-S62」、右は「EB-S8」(筐体はEB-X8、EB-W8とも共通)

 エプソンが現在考えるビジネス向け周辺機器は、「ハイスペックよりも必要スペック」「多機能よりも必要充分機能」「メーカー発想やシーズ発想よりも、顧客発想、ニーズ発想による利用者側の価値」だという。比較表で優位に立てる機能や高スペックのてんこ盛りではなく、今のビジネスユーザーの高いコスト意識に応え、実用的で充分な機能とスペックをなるべく低価格に提供することで、14年連続シェアNo.1(キメラ総研調べ)と好調なプロジェクター市場で、さらなるシェア拡大を目指す。


SVGA液晶の低価格プロジェクターが2機種

ビジネスプロジェクターの主なスペック

今回発表されたビジネスプロジェクターの主なスペック。輝度が2200lmから2500lmに向上し、本体サイズは従来モデル「EB-X6」より小型化された

 今回発表されたビジネスプロジェクターは、学教向け2製品を含む全6製品。そのうち2製品がSVGA液晶パネルを採用する低価格モデルで、最廉価モデル「EB-S62」は4万円台後半、廉価モデル「EB-S8」は5万円台後半という予想実売価格になっている。

 SVGA液晶といっても、入力信号はXGA~SXGA+、WXGAにも対応し、自動的に画像補間して出力される。20日に都内で行なわれた発表会の会場ではSVGAモデルのデモ展示はなかったが、説明員によると一般的なビジネス文書や表、グラフなどの表示では(XGA液晶パネル搭載の製品と比べても)遜色なく、ロゴや注釈などに使われる小さな文字がやや潰れてしまう程度だとしている。

EB-W8の正面

「EB-W8」の正面。EB-S8、EB-X8とも、側面から吸気して前面のレンズ横から排気する内部構造に変更された。プロジェクターを束ってのプレゼンの際に、熱気を浴びて不快にならないための工夫だ

EB-W8の背面

EB-W8の背面。USBディスプレーの端子(B端子)のほかに、USB端子(A端子)も備えており、USBメモリーに静止画を記録しておけばスライドショー表示が可能。PCレスでのプレゼンテーションも行なえる。右端にはHDMI端子も見える

 エプソンが注力する主力製品「EB-S8」「EB-X8」「EB-W8」の3製品は、同一筐体を採用し、搭載する液晶パネルがSVGA、XGA、WXGAという違いがある。これらは低価格が売りといっても、実用的で今後スタンダードになると思われる仕様は取り込んでいる。例えば、いずれもUSBディスプレーに対応し、EB-X8とEB-W8は自動台形歪み補正機能とHDMI入力端子を備える。台形歪みはジャイロを本体に内蔵しており、縦方向の傾き割合から自動補正するというもの。HDMI端子はAV機器との接続というよりも、今後ノートPCへの搭載が増えることを見越したもので、映像と音声を1本のケーブルで入力可能な点がメリットになる。また、待機電力も従来機種(EB-X6)の3Wから0.3Wに低減している。

 同社ではこれらの新製品投入によって、2006年以来の踊り場市場から、2008年にはリーマンショックなどの世界的不況で減少に転じた国内プロジェクター市場の再成長、特にワイド表示対応やSVGA液晶製品(低価格モデル)の伸長を目指すとしている。


1万円台で毎分20枚出力の
SOHO、デスクサイド用モノクロLBPも!

モノクロLBP「LP-S100」

同時発表された低価格なモノクロLBP「LP-S100」

LP-S100の主なスペック

LP-S100の主なスペック

 同時発表されたモノクロレーザープリンター「LP-S100」も、低価格と必要充分な機能を売りにする。予想実売価格1万円台後半ながら、毎分20枚、ファーストプリント13秒以内、電源オンで21秒、節電モードからの復帰16秒以下という高速性が特徴だ。

 印刷解像度は600dpiで、給紙枚数は180枚と多くないため、毎月大量に印刷する大規模オフィス向けというより、個人事務所や小規模オフィスのデスクサイドに置く、といった用途を想定している。ランニングコストは4.0円で、トナーは3000枚と1500枚の2種類を用意。月々掛けられる稼働コストに合わせて選択できるように小容量トナーも用意したとのこと。


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