このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第84回

ケータイで撮影したHD動画はどれだけのもの?

2009年08月11日 12時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

これから課題となるのは
撮影したHD動画をどう取り回すか

 今回は2GBのmicroSDカードに録画し、これをYouTubeにアップロードする形でHD動画を視聴できるように準備した。

 ただHD動画を撮影しても、低性能のネットブックなどでは、美しい動画を美しいまま再生できない。その点、Woooには小型のHDMI端子を搭載されている。つまりテレビに直接接続して、HD動画を再生できるようになっているのだ。

 ただ、せっかくケータイなのだから、やはりHD動画をケータイからそのままネット上にアップロードできればと思ってしまう。残念ながら通信回線などに問題があり、まだまだリーズナブルとは言えない。

 iPhone 3GSはやっと動画撮影に対応したが、はじめから撮影した動画をバックグラウンドでYouTubeに直接アップロードする機能が組み込まれている。Androidケータイのドコモ「HT-03A」も同様だ。そしてPCやケータイなど各端末にカスタマイズされたYouTubeビューワーを使って、動画のライブラリーをみんなで再生できる。

 動画という扱いが難しいCGMのコンテンツが登場することで、ケータイもネット上のサービスとのシームレスな連携による問題解決と利便性の向上を狙う必要が出てきている点は明らかだ。動画コンテンツを共有する際に、1台のケータイだけで何とかするのは難しいのではないだろうか。

 今後HD動画撮影に対応するケータイがどのくらいの勢いで登場するかわからないが、ただ撮影できるだけではなく、如何にして他のケータイやパソコンで簡単に楽しめるようにするか。そのための手段も含めてデザインしなければならないだろう。端末だけでなく、どのようにサービスをデザインするか、キャリアの仕事はたくさんあるように思う。

諏訪大社を撮影


筆者紹介──松村太郎


ジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性に付いて探求している。近著に「できるポケット+ iPhoto & iMovieで写真と動画を見る・遊ぶ・共有する本 iLife'08対応」(インプレスジャパン刊)。自身のブログはTAROSITE.NET


前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン