カシオの「EXILIM」シリーズの中でも高倍率ズームを搭載した「EXILIM Hi-ZOOM EX-H10」(以下H10、関連記事)のシルバーカラーモデルが7月3日に発売となる。予想実売価格は4万円前後だ。
有効1210万画素のCCDセンサーを搭載し、光学10倍ズームが可能なコンパクトタイプで、最大1000枚の撮影が可能な長時間バッテリー駆動など、夏休みの長期旅行などにうってつけだと思う。その画質や使い勝手を見ていこう。
広角側がよりワイドに
従来の「EXILIM Hi-ZOOM」シリーズの「EX-V8」までは屈折式光学系を採用していたが、H10ではコンベンショナルな沈胴式光学ズームレンズを採用している。
さらに広角側の焦点距離は24mm相当(35mm換算)で、従来の38mm相当からだいぶワイドになり、狭い場所でも広く写せるようになった。ズーム倍率も10倍になり、数字上は高倍率になっている。ただし24mm相当からの10倍、つまり240mm相当なので、EX-V8の望遠側266mm相当からは若干減っている。
とはいえ、広角側の差14mmと望遠側の差26mmでは圧倒的に広角側の効果の方が大きく、実際の撮影では恩恵を得やすいだろう。
本体サイズは幅102.5×奥行き24.3×高さ62mmで重量は約165g。沈胴式の光学系を搭載したことにより、以前のEX-V8であればボディからせり出すことがなかったレンズは電源のON時、さらに望遠側へズームすることでボディ前面より前へと伸びるようになった。しかし、望遠ズーム時の繰り出し量自体は思っていたほどではなく、これであれば重量のバランスが変わるようなこともない。
バッテリーが減りません
このカメラは電池寿命がウリのひとつ。従来機種は本体の小型化を優先させてきたためか、電池自体も小型のものを採用。容量が小さく、フル充電したとしても1日の終わりまで電池が持たないということもあった。
しかし、H10で採用している専用リチウム充電池「NP90」は、従来の「NP60」の720mAhから1950mAhへと倍以上の容量となった。そのおかげで電池寿命は飛躍的に伸び、スペック値では1回の充電で1000枚撮影できるという。
実際にフル充電して使ってみたが、確かに1日使っても3つある電池残量のアイコンは1つ減るか減らないか程度で済んでしまった。これなら数日は充電ナシでも使えそうだ。