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カメラ単体で合成写真を作れるカシオ「EX-Z400」

2009年03月23日 19時30分更新

文● 周防克也

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EX-Z400 【SPEC】
開発/販売元●カシオ計算機 価格●オープンプライス(実売価格:3万円台前半)
http://www.exilim.jp/

CCD●2.3分の1インチ/有効1210万画素 液晶モニター●3.0インチ レンズ●光学4倍ズーム(焦点距離約28〜112mm相当/F2.6〜5.8) 記録メディア●SDカード(SDHC対応) サイズ●幅96.9×奥行き23. 0×高さ57.6mm 重さ●約131g

【COMMENT】 背景と人物の合成や、連続した動作を1枚の写真に合成する特殊撮影機能によって、カメラの楽しみ方が根本から変わってしまった。


実用に耐えられるISO 3200

 「EX-Z400」は、「EXILIM ZOOM」シリーズの最新ハイエンドモデルだ(Amazon.co.jpで見る)。

 レンズは広角端28mm相当からの光学4倍ズーム、背面の液晶モニターは3インチで、スナップ用途に最適。CCDは有効1210万画素と十分なサイズを備え、記録解像度が120万画素に制限されるものの最大毎秒10コマ(連続20コマ)の連写も可能だ。

液晶が大きく視認性が高い。撮影時にはモニター右側に撮影サイズやAFなどの設定メニューが現れる。天面左側には肌を補正する「メイクアップ」モードのオン/オフ専用ボタンを用意する

 画像エンジンに最新の「EXILIMエンジン4.0」を搭載し、画質が大幅に向上。日中の撮影でも逆光による白飛びは少なく、暗部が強調されることもない自然な描写力だ。また、最高感度ISO 3200での撮影も、高感度ノイズが発生しにくく、実用的なレベルにある。

ISO 64

ISO 64

ISO 64で撮影。見た目に忠実な発色で、色みの過剰な演出は見当たらない。適度なシャープネスがあり、質感の描写力はとても高い

ISO 3200

ISO 3200

ISO感度は64から3200まで設定可能。写真のようにISO 3200でもノイズは少なめだが、暗部の再現性は落ちてしまう。とはいえ、偽色が少なく実用に耐えられる設定だ

 後述する注目の新機能「ダイナミックフォト」に加えて、多重露光のように動く被写体の軌跡を1枚目の写真に合成していく「マルチモーション」機能や、顔を認識して肌を滑らかな質感に補正する女性向けの「メイクアップ」モードなど、従来機ゆずりのユニークな機能も健在だ。

「マルチモーション」機能では、連続写真の中から動きの激しい部分のみを切り出して合成する。動きの少ない部分は1枚目のままなので、軌跡が面白い

 本製品は基本性能が高く、何より専門知識や機材がなくても画像の合成や人物専用の画質補正をカメラ単体で処理できる点に魅力がある。カメラ好きに限らず、ファミリー層にもお勧めしたい。

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