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売上の8割を広告費へ!ハンガー店の無謀な挑戦

2009年06月25日 15時48分更新

三浦たまみ

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なぜ、あのネットショップは今日も繁盛しているのか? なぜ、自分のショップでは商品が売れないのか?
他にはない強い商品開発力、他店を引き離す圧倒的な集客手法、一度捕まえたお客を逃がさない囲い込み術……と、成功したネットショップには現場で蓄積されたノウハウがある。本連載では、全国の優れたネットショップの事例からそのノウハウを公開。あなたのショップの“勝ちパターン”を見つけるヒントにしよう。

■今回の成功ネットショップ:
ハンガー専門店『ハンガーのながしお』

ながしお

 昭和22年、木製ハンガーの製造卸を長塩産業株式会社を設立。ネットショップは、2001年楽天市場にて開業。ハンガーやその関連商品、メンテナンス商品等を扱う。2007年10月、月商4000万円を突破。現在、ネットショップ事業は、長塩さんを入れて3名が行なっている。


メールマーケティングに注力し購読者増を目指す

 どんなに商品力のあるネットショップも、宣伝・集客活動を行ない、その存在を広く知ってもらわなければ決して売上には結びつきません。無料モールや無料検索エンジンの登録、自力で行なうSEOなど、コストをかけずに集客する方法もありますが、ショップがひしめく昨今、それだけでは限界があるのも事実。ある程度売上げが伸びたらそれなりの予算を投じて、アドワーズやオーバーチュアといった検索連動型広告、バナー広告、アフィリエイト広告などを適宜活用し、短期間で集客に結びつける有料の広告出稿を視野に入れるのは、もはや“常識”です。

 楽天市場に出店するハンガー専門店の『ハンガーのながしお』は、メールアドレスを取得できる懸賞関連の広告をメインに、クリックされればサイトに誘導できるバナー広告などを活用しています。

「サイトを見てくれる人が増えれば、買ってくれる人の絶対数も増えます。そのためにもまずは広告費をかけてメールアドレスの保有数を増加させ、彼らにいかにメルマガを読んでもらえるか、サイトに誘導できるかを考えるべきだと思いました」(店長・長塩康正さん)

 ハンガーは、わざわざキーワード検索してショップを探すのではなく、こちらからその必要性などを提案して初めて購入に結びつくことが多い商材。その意味でも、検索連動型広告よりも、メールマーケティングに力を入れるべきと考えました。


メールアドレス取得に徹して広告出稿

ながしお
「ハンガーのながしお」の店主、長塩康正さん

 『ハンガーのながしお』が広告出稿を開始したのは、開業後2年が経過した2003年ですが、当時は10万円以下の広告費を年に2回かけただけ。初めてまとまったお金をかけたのは2004年4月。65万円を投じ、試しにバナー広告などを複数購入します。

 「広告出稿の必要性は感じていましたが、その効果は未知数だったので試しにかけてみました。200万円台前半で推移していた売上が約370万円に上がり、手応えを感じました」

 メールアドレスを取得し本格的にメルマガを発行すれば、確実に利益に結びつき、リピーターも確保できると感じた長塩さんは、翌月の5月、200万円という大金をかけて楽天市場内の「くじメール」に広告を出稿します。「くじメール」とは「楽天市場ニュース」というメルマガの購読者がゲーム感覚で参加できる懸賞メール。購読者はメルマガに書かれたURLをクリックするだけで当たり、ハズレが分かり、広告を出稿した側はURLをクリックした人のメールアドレスを入手できるしくみになっています。メール保有数の大幅な増加が期待できます。

「月商240万円の頃ですから、総売上の86%もの費用を広告費に充てたことになります。でも、まとまった数のメールアドレスを取得するには、どこかのタイミングで無理をする必要があると思っていました。“勝負”に出たからには、なにがなんでもメルマガ購読者を購入者に結びつけなくてはいけない。自分にプレッシャーをかける意味もありましたね

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