シマンテックは6月22日、都内の本社で「2009年版グリーンITレポート」の発表を行なった。ここでは、国内のIT部門は割高であってもグリーンIT機器の購入に前向きだが、夜間に電源が入ったままのPCの率は全世界の平均より高いといった興味深い結果が発表された。
日本の大企業はグリーンITに意欲的
シマンテックの発表は、米アプライド・リサーチが2009年3月に全世界を対象に行なった調査によるもの。回答総数は1052社で、そのうち日本からの回答は123社。なお、123社中の76%が従業員数1万名以上の企業であり、大企業を対象とした調査結果となる。
まず、各企業のグリーンITへの取り組みについては、実施中と実施済みの合計が45%で、テスト運用中と実施を検討中が52%だった。実施予定なしはわずか3%であり、多くの企業にとってグリーンITが「必須の課題」となっている状況が分かった。
ただし、グリーンIT機器は電力効率の向上などに特別な部品を使ったり、新しいノウハウを投入するため、割高になることがある。そこで、グリーンIT機器が高額でも購入するかを調べたところ、20%以上割高でも購入するとの回答がグローバルで41%に達した。
特筆すべきは、グローバル(日本を含む)と日本単独での調査結果の差だ。20~29%割高でも購入するとした企業は、グローバルでは19%だが日本では33%と、10ポイント以上多い。20%以上で集計すると、日本は59%でグローバルより20ポイント近く高い結果となった。世界的に見ても、日本の大企業のグリーンITへの意欲は高いようだ。
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