4.レンズは超音波モーターを使用したものの方が静か
マウント開発時からAF機能を念頭に置いた「キヤノンEFマウント」やオリンパスの「フォーサーズマウント」には、レンズのAF駆動用のピン(駆動用シャフト)が存在しない。これらは、開発当初からレンズ内に装備した超音波モーターによるAF駆動を念頭に置いているからだ。
最近ではニコンやソニーでも超音波モーターを備えた普及価格帯のレンズが多くなってきており、それを念頭に置いたカメラボディもでてきている。超音波モーター装備のレンズを使用することに限定したボディでは、レンズAF駆動ピンがレンズマウント部からなくなっている。
レンズ内超音波モーターの圧倒的なメリットは、レンズ駆動時の動作音が静かなこと。またAF動作スピードも速い。これから一眼レフを購入する人にはひとつのポイントとなるだろう。
5.動画撮影機能
動画撮影機能はもともとコンパクトデジタルカメラに搭載されていることが多かった。それでも初期のものは長時間の通電により撮像素子が発熱し、ノイズが発生するなどの不具合があり、それを避けるために録画時間が短いものばかりだった。
しかし、最近では一眼レフに使用するような大型の撮像素子でも低消費電力化のおかげで長時間の通電にも耐えられるようになり、動画撮影ができるものが出てくるようになってきている。さらに、動画をエンコードするための映像エンジンが高機能になってきており、フルHD(1920×1080ドット)の録画機能まで搭載されているものも出てきている。
通常のビデオカメラに比べてデジタルカメラに使用している撮像素子のサイズは大きいので、レンズの絞りの効果が出やすい。ビデオカメラよりも映像表現は豊かになるだろう。さらに、一台で静止画と動画の両方がこなせ、記録メディアを共通化できるというメリットもある。
6.高感度に強い
最近のデジタル一眼レフでは、最高撮影感度がISO 25600相当なるものまである。そこまでいかなくとも、普及価格帯のカメラでもISO 3200クラスはざらになってきた。
さすがに最高感度でのノイズによる画像のザラつきは人によって好みが分かれるところではあるが、コンパクトデジタルカメラの同等感度から比べると雲泥の差がある。
これはコンパクトデジタルカメラとデジタル一眼レフとでは、撮像素子の面積に圧倒的な差があるためである。最新のデジタル一眼レフは多少の差はあるにしても、フォーサーズの機種以外はどれもAPS-C程度の面積がある。
これに対して、コンパクトデジタルカメラの撮像素子の面積は、一部の機種を除いて1/4インチかそれ以下になっている。同じ画素数で面積が小さければ、それだけ一画素あたりの受光量は減ってしまう。例え電子増感とノイズリダクション技術を使用したとしても、元々少ない受光量をさらに増幅することは、ノイズや偽色を増やすことになる。
いくら技術が進んだとはいえ、コンパクトデジタルカメラがデジタル一眼レフと同じセンサーを使用しない限り、埋まらない性能の溝である。
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