前回から引き続き、SEOを行う上で特に重要度が高い項目について、具体的にどのように修正していけば良いのかをご紹介させていただきます。
今回お話する内容は、ページ内容の修正や他社サイトからのリンク獲得になるため、少々手間もかかります。しかし、だからこそ競合サイトも対策がおろそかになりやすく、差をつけることができる項目だといえます。前回お話した内容だけでは十分な順位に表示されなかった場合、今回の内容を参考にして、より万全な対策を実施してください。
Yahoo!検索向けSEOの事例紹介2
例に挙げるサイトは、前回と同様弊社が運営している下記サイトです。
【サイトURL】 http://www.gonweb.co.jp/
【対策キーワード】 ウェブコンサルティング
●hxタグ(x=1~6)
hxタグとは、サイトの見出しとして使用されるタグです。h1~h6までありますが、hxタグに含まれるキーワードは上位に表示されやすくなります。また数字が小さいhxタグほど見出しとしての意味合いが強く、上位表示に及ぼす効果は高くなります。特にh1タグの効果は非常に強力です。そのためページ内に、対策キーワードを含んだhxタグを記載してください。
しかし、このhxタグは本来見出しとして使われるタグですから、闇雲にページ内に記載するわけにはいきません。あくまで、「見出し=文章の表題」として使用してください。書籍の文中などで使われる見出しのように、ページ内に記載する文章を項目ごとに分けて、それぞれの文章の冒頭に適した見出しをつけてください。
h1タグは大見出しとして使用されるタグであるため、1ページにつき1箇所にしか使用できません。効果が高いからといって、繰り返し使用しないよう注意してください。また全てのhxタグに対策キーワードを記載すると、文章や構成が不自然になることもあります。その場合は、全てのhxタグに対策キーワードを記載する必要はありません。自然な文章・構成になるように、適宜判断して使用してください。
弊社サイトでは、下記の箇所に対策キーワードを含んだhxタグを使用しています。またhxタグは見出しですので、その見出しに続けて対策キーワードを含んだ文章を記載しています。
【h1タグ】 ウェブコンサルティング
【h2タグ】 ウェブコンサルティングとは?
●キーワード出現数
以前は対策キーワードの出現数が、上位表示に顕著な影響を及ぼしていましたが、現在ではその傾向は薄れてきました。そのため対策キーワードの記載数を増やしても、検索順位が如実に変化することはあまりありません。
しかし、タイトルやh1タグでどんなに対策キーワードを強調しても、ページ内に対策キーワードが1つも記載されていないには不自然です。本文中にキーワードが出現しないと、Yahoo!は「このページと対策キーワードとの関連性は薄い」と判断し、上位に表示されにくくなってしまいます。そのため対策キーワードは最低でもページ内に3つは記載して、対策キーワードについて記載しているページであることを明確にしてください。弊社サイトでもページ内に対策キーワード『ウェブコンサルティング』を10箇所記載しています。
●リンクポピュラリティ
<1.リンクの数>
多くのページからリンクを張ってもらっているページ(被リンクの多いページ)は、上位に表示されやすくなります。被リンクの数1つ1つの効果は強くはありませんが、数が増えるに従いその効果は顕著になります。ページ内での対策には限界があるので、同程度のSEOを行っている競合ページがある場合、各ページの順位はこのリンクポピュラリティに左右されることになります。
該当ページの被リンク数は、Yahoo!の検索窓にコマンドを入力することで簡単に調べられます。検索窓に「link:http://xxxxxxxxxxxxxx」と入力すれば、被リンク元の一覧と被リンクの総数が表示されます。
ここで注意しなければならないのは、Yahoo!には「似たページからのリンク」という概念があり、全ての被リンクが評価に影響するわけではないということです。同一ドメインからの被リンクは2つまでしかカウントされず、それ以上被リンクを増やしても似たページからのリンクとして認識され、被リンク数の検索結果の一覧画面に表示されません。表示されずに省略される被リンクはリンクポピュラリティにも影響を与えていないようです。そのため同一ドメインのページから大量にリンクを張っても、上位表示効果のある被リンクの数を増やできません。サイトの外部から被リンクを獲得することが必要になってきます。被リンクの獲得は時間も手間もかかる地道な作業ですが、自身で運営するサイト同士や、近いテーマを扱う知り合いのサイト運営者などと相互リンクを張るなどして、少しずつ増やすのが正しい手順です。
<2.リンクの質>
同じ被リンクであっても、リンクの張り方によって効果に差があります。最も効果的な方法は、対策キーワードを含んだテキストリンクを張ってもらうことです。「ウェブコンサルティング」のキーワードで対策を行うならば、「ウェブコンサルティング」を含んだテキストリンクを張ってもらうようにしてください。
自社サイト内でリンクを張る場合は、対策キーワードを含んだテキストリンクを簡単に張れますが、他者が運営するサイトからリンクを張ってもらう場合は、テキストリンクの文言まで指定することは困難です。そこで効果的な方法は、サイト名に対策キーワードを含ませてしまうことです。リンクを張る場合の典型的な方法は、サイト名をそのままテキストリンクにすることなので、自然と対策キーワードを含んだ被リンクを獲得できます。弊社サイトの場合も、サイト名(企業名)に対策キーワードを含んでいるため、質の高い被リンクを効率的に獲得することができています。まずは対策キーワードを明確にして、そのキーワードに沿ったサイトを制作することが、SEOの効果を最大限に発揮する方法だといえます。
また、リンク元が同じテーマを持っていることも、質の高いリンクとして評価されます。同じテーマを持つというのは、簡単に言えば同じキーワードで上位表示されるページであることです。つまり、タイトルや、メタタグなどに対策キーワードを含んでいる、bodyテキスト中に含んでいる、などです。自身が運営しているサイトで似たようなテーマを持っているものがある場合は、意識してそのページに対策キーワードを入れてリンクを張ってあげることで、リンクの質は高まります。しかし、自身の運営サイトで無い限りはこの質についても改善は難しく、可能な範囲で効果の高そうなサイトを選んで依頼をすることくらいしか対処方法は無いでしょう。
リンクポピュラリティのような外部要因を考えると、SEOには限界があり、対策を追求して言っても必ずしも上位表示ができるものでは無いということが分かります。現実的に可能な範囲の対策に優先順位をつけ、時間と労力を振り分けて順次対策を行なっていくしかありません。サイトの上位表示の限界だけでなく、時間と労力にも限界があるのです。だからこそ、限られた資源で確実に対策を行なえるような戦略が必要であり、そのキーとなるのがキーワード選びなのです。
著者プロフィール
名前 | 権 成俊(ごん なるとし) | info[アットマーク]gonweb.co.jp |
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会社 | 株式会社ゴンウェブコンサルティング | |
サイト | http://www.gonweb.co.jp/ |