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モールサイトでのSEO

2007年04月04日 09時00分更新

権 成俊/株式会社ゴンウェブコンサルティング 代表取締役

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 ECサイト運営者の中には、Yahoo!ショッピングや楽天市場のようなショッピングモールに出店している方も多いかと思います。モールサイトでの集客は、モール内での検索対策や、メールマーケティングによるリピート客の誘導がスタンダードな手法だと考えている方がおおいようです。しかしモールサイトであっても、前回までのコラム内容に沿って対策することで、SEOを実施することが可能です。ただしモールサイトは独自ドメインサイトと異なり、SEOを行う上でいくつか不利な特徴があり、注意が必要です。
今回はYahoo!ショッピングと楽天市場の特徴を例にとって、モールサイトでのSEOについてご紹介いたします。

モールサイト共通のSEO注意点

 モールサイトは独自ドメインサイトと比べると、SEOを行いにくい特徴があります。それは、『ページ編集の制限』と『ドメインフィルター』という2つの理由によるものです。

●ページ編集の制限
 モールサイトは、ウェブに関する知識があまりない人でもECショップが運営できるように、サイト制作が簡単に行えるようになっています。ですが制作作業が簡略化された反面、独自ドメインサイトであれば編集できる箇所が、モールサイトでは編集できないという欠点も持っています。代表的なところでは、“タイトルに自動的に文章が追加される”といったことや、“meta_keyeordsに自動的に文章が追加される”といったもので、それぞれの項目がSEOを行う上で最適化できなくなってしまいます。

●ドメインフィルター
 Yahoo!やgoogleなどの検索エンジンでは、任意のキーワードの検索結果には、同じドメインのページは2つまでしか表示されないというルールがあります。これをドメインフィルターと呼んでいます。例えば、“かに”というキーワードで自社サイト内の全ページで対策したとしても、検索結果に表示されるのは、最大で2つまでです。他に対策しているページが自社サイト内に10ページあったとしても、検索結果に同時に表示されることはありません。
 そして困ったことに、モールサイトでは出店している全てのショップが、同じドメインのサイトになってしまいます。例えば、Yahoo!ショッピングのショップであれば、どこのお店のドメインも「store.yahoo.co.jp」になりますし、楽天市場であれば「www.rakuten.co.jp」になります(rakuten.ne.jpなどの別ドメインについては後ほどお話します)。
 そのため、モールサイトを検索結果の上位に表示させるためには、まずモールサイトの中で上位2番目に入るだけの対策を実施しなければならないのです。対策を行っているモールサイト内のページが多ければ、それだけSEOの難易度が上がることになり、対策にも時間がかかってしまいます。

 上記のような理由から、モールサイトでは独自ドメインサイトに比べて、対策が行いにくくなっています。ですが対策キーワードを吟味すれば、検索結果で上位に表示され、大きな利益につながる可能性は十分あります。それでは、Yahoo!ショッピングと楽天市場のサイトについて、もう少し掘り下げてみていきましょう。

Yahoo!ショッピングでのSEO

 Yahoo!ショッピングには、以下のような制約があります。

(1) ドメインフィルターの制約を受ける。

(2) タイトルに、“‐Yahoo!ショッピング”という文章が自動的に追加される。タイトルに余分なキーワードが追加されるので、SEOの効果が薄れる。

(3) h1タグなどの見出しタグは制限なく利用できるが、CSSが利用できないためサイズ変更ができず、デザイン上扱いにくい。

 ドメインフィルターの制約から逃れることはできないので、これまでに行なってきたキーワード有効度調査に加えて、さらにYahoo!ショッピングサイト内での競合が少ないキーワードを選びます。簡単に言えば、“同じドメインで2位のサイトよりも確実に上位に表示できるかどうか”、という評価項目を追加します。勝てるかどうかの評価は、これまでに学習したSEOの重要対策要素について比較してみれば良いでしょう。その上で、独自ドメインサイトと同様の対策を行ってください。

 ただしタイトル部分には自動的に“‐Yahoo!ショッピング”という文章が追加されてしまいます。それ以外は余計な文書を記載しないように、『“対策キーワード” + “サイト名”』だけを記入するようにしてください。またデザイン上、h1タグが使いにくくなっていますので、もしh1タグを使用できない場合は、h1タグの代わりにstrongタグを使用して、対策キーワードを強調するようにしてください。

楽天市場サイトでのSEO

 楽天市場サイトには、以下のような制約があります。

(1) ドメインフィルターの制約を受ける。

(2) タイトルに、“【楽天市場】”という文章が自動的に追加される。タイトルに余分なキーワードが追加されるので、SEOの効果が薄れる。

(3) meta_keywordsに、自動的に下記文章が追加される。余分なキーワードが追加されるので、SEOの効果が薄れる。
“楽天市場,通信販売,通販,ショッピング,オンラインショッピング,買い物,プレゼント,ギフト,贈り物,贈答品,お中元,お歳暮,お買い得,”

 楽天市場でも、Yahoo!ショッピングと同様に、対策キーワードを吟味して、できるだけ競合する楽天市場サイトが少ないキーワードで対策をします。タイトルやメタタグの効果をできるだけ下げたくないので、自動で記入されるキーワード以外に余計なキーワードは記載しないでください。楽天市場の場合はh1タグのフォントサイズを変更できるので、デザインを崩さずにh1タグを使用し、SEOの効果を高めることができます。

 また楽天市場の場合は、楽天goldの機能を使うことで、上記の制約の多くを回避できます。楽天goldとは、できるだけ独自ドメインサイトに近い編集ができるように作られた、楽天市場のオプション機能です。これを利用することで、独自ドメインサイトと同様に、自由にページ内容を編集できるため、タイトルやmeta_keywordsにおける制約を回避できます。

 ただし残念ながら、ドメインフィルターの制約だけは回避することはできません。楽天goldで作られたページのドメインは、どの店舗であっても『www.rakuten.ne.jp』になってしまうので、楽天goldを使用している全店舗の中で2番目までに表示されなければなりません。
 しかし、楽天市場の通常ページのドメインは『www.rakuten.co.jp』であり、楽天goldのドメイン『www.rakuten.ne.jp』とは異なっております。それぞれ別のドメインとして認識されますので、それぞれのドメインで同じキーワードで2ページずつ表示されます。そのためキーワードによっては、通常の楽天市場ページでは競合が激しいが、楽天goldでは競合度が低いといったことや、その逆もありえます。その場合は、競合が低い方のドメインでページを作成し対策を行えるので、ドメインフィルターによる制約も軽減されると捉えることができます。もちろん両ドメインとも競合が激しい場合もありますが、柔軟な対応ができる分、対策も行いやすいのです。

 モールサイトは独自ドメインサイトに比べ、SEO上制約があることは確かですが、対策が行えないわけではありません。その特徴を認識した上で対策を行えば、成果に結びつけることができます。このとき重要になってくるのが、このコラムに一貫したテーマである対策キーワードの選定になります。上位表示させるための技術だけに目を奪われるのではなく、もっと広い視点で全体を眺め対策キーワードを選定することが、結局は利益向上の最短経路になるのです。

著者プロフィール

権 成俊
名前 権 成俊(ごん なるとし) info[アットマーク]gonweb.co.jp
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。
会社 株式会社ゴンウェブコンサルティング
サイト http://www.gonweb.co.jp/

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