記者はプレスリリースに興味を持てば、必ず!次にウェブサイトをチェックする
これまで数回にわたり、「パブリシティを成功させる方法」について、具体的にレクチャーを進めてきました。これからは、プレスリリースを届けてからのツメの作業について、解説します。何事も、脇をかためてツメをおさえてこそ、成功が待っているのであります!
マスコミにプレスリリースを送るにあたって、忘れてはならない大切な作業があります。それはずばり、「事前に自社のホームページをメンテナンスしておくこと」です。
記者の皆さんにプレスリリースが行きわたり、あなたの商品に興味を持ってくれたとしましょう。次に記者がとる行動は、あなたの会社のホームページを見ることです。
プレスリリースの配布に追われて、案外、ウェブサイトのことを忘れているオーナーたちが多いので、気を抜かないでください!
記者の心理としては、ここでホームページが信頼できそうなものだと、「この会社に電話をかけてみようかな」と思うわけです。あなたのホームページは、記者に電話をかけさせるぐらいに充実していますか?
逆に言えば、記者があなたの会社のサイトにアクセスしてくれて、充実度が伝われば後はたいてい、とんとん拍子でメディアに掲載されることになるでしょう。その際の記者の動きは、以下のようになります。
プレスリリースが記者の目にとまる ↓ あなたの会社(ショップ)のウェブサイトをチェックする ↓ プレスリリースの内容以上に豊富で充実した情報が掲載されていて、 記者の目に「なかなかいいサイトだなあ」と映る ↓ 記者はあなたの会社に連絡をしてみる ↓ 情報について質問すると同時に、あなたの側の対応を見る ↓ 取材の申し込みがある ↓ 取材に来る ↓ 媒体に掲載される |
記者が見たいのは、ニュース性と信頼性。商品の羅列だけのウェブサイトはNG
ウェブサイトづくりの基本のキですが、あなたの会社(ショップ)のサイトには、会社のプロフィール、事業の概要、代表者の経歴などの基本情報はきちんと公開されていますか。さらに、プレスリリースを整理してアップしていますか? これらがいい加減な場合はまず、記者には無視されてしまいます。
プレスリリースのアップの方法は、大手企業のサイトをたくさん見くらべて勉強してください。
記者は、自分が信頼できない会社や情報をメディアで紹介することはありません。記者がいちばん興味を持たないのは、商品を羅列して「これを買ってください」とだけ訴えているウェブサイトです。また、「商品のアピールが業界用語などでひとりよがりになっている」「なれなれしい文言が並ぶ」「内容がわかりにくい」「更新していない」「リンクがはずれている」なども同様です。
記者がチェックしたいのは、「消費者の利益を優先した情報を、冷静に正しく提供しているかどうか」という点です。一般の閲覧者があなたのショップの情報を見たときに、あなたのショップを信用できるかどうか、信頼に値するかどうか。
われわれの手元には日々、いろいろな企業からプレスリリースが届きますが、発信元の企業規模の大小やネームバリューなどの先入観でニュースを選別することはありません。内容のニュース性、わかりやすさ、新鮮さ、誠意、信頼度が命です。
プレスリリースを見て選んだニュースの発信元をホームページで確認するときは、さらに良質な情報をもらえるだろうかと期待でわくわくします。が、「なんだ、これ。会社案内やプレスリリースもアップされていない…」、というようなホームページに出合うことも多々あるのが現実です。そのときのわれわれの気分を想像してみてください。がっくり。なんとツメのあまいこと……と、落胆します。
編集者も記者も、プレスリリースを見ればすぐに、その情報が「うちの読者にとって有益かどうか」の勘が働きます。その流れでホームページをチェックすると、瞬時に、「この情報の発信元が信用できるかどうか」も判断します。
なにも、お金をかけて人手もかけて、洗練されたものをつくればいいというものではありません。あなたの会社のサービス精神がわかりやすく閲覧者に伝わり、良心的で信頼できそうなサイトであれば、記者は安心してあなたの情報を世間に公表してくれます。
繰り返しますが、マスコミの人があなたの会社のウェブサイトにアクセスするということは、すでにプレスリリースに興味を持ってくれているということです。ここでガクッとこられると、プレスリリースを作った苦労が水の泡だ、ということを肝に命じておきましょう。
プレスリリースを配布する時期にあわせて、ホームページもリニューアルをする、見直すなどの作業に取り組んでください。
著者プロフィール

名前 | 朝日奈 ゆか | info_email_01[アットマーク]yumble.com |
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