メール受付のフォーマットを設置するマスコミもある
木枯らしが身にしみてまいりました。歳末商戦で寒いなんて言っていられない皆さま、プレスリリースの用意はOKでしょうか。
前回で繰り返し言いましたが、「マスコミにプレスリリースを届ける手段としては、持参すること」が基本です。郵送やFAX、メールで送るというのは横着、怠慢であり、普通で考えるとまあ、論外な方法なのです。送り主の顔が見えてこない情報をマスコミの人たちはどう思うのか、と想像すればわかりますね。
ただし、マスコミ人はとても忙しい。よって、編集部に電話をしても、「ああ、それならホームページから代表アドレスにメールで送っておいてください」と言われてしまうこともけっこうあります。また、最初からホームページに、「プレスリリース受付」のフォーマットを設置しているマスコミもあります。この場合にどうするのか、を考えましょう。
アスキーのウェブサイトがまさにそれ。『インターネットでお店やろうよ!』『週刊アスキー』『アスキードットPC』など各雑誌のウェブサイトからと、すべての雑誌を統括したアスキーのトップページの「お問い合わせ」から、「弊社へのプレスリリースの送付」の画面に飛び、プレスリリースを添付ファイルで送信できるようになっています。
ただし、このように「プレスリリース送信用フォーマット」が用意されている雑誌のウェブサイトはそう多くはありません。媒体の方針として、ウェブとの連動を重視するアスキーのウェブサイトが特別だと考えたほうがいいでしょう。
メール受付の場合でも、メールとは別にリリースと商品を持参する
このようにメール受付を優先している編集部の記者の目にとまる方法といえば、まずはプレスリリースをメールで送っておき、改めて電話をして編集部に商品のサンプルといっしょに持参したい旨を伝えることです。おそらくこの場合は、担当者を紹介してくれることはなく、「そうですか。郵送でいいですよ」と言われるでしょう。が、ここで引き下がってはいけません!
「ついでもありますので、お預けさせていただきます」と言えば、たいていは「そうですか。ではどうぞ」となるはずです。その場合は、「どなた宛にお預けしておけばいいのかを教えてくださいますか」と念押しし、できれば電話に出てくださった人のお名前も聞いておきましょう。
アポなしで訪問した場合、大手出版社、新聞社では受付か、クロークのような荷物預け所に渡しておくことになります。「それなら郵送でいいな」と思わないでくださいね。あいさつ文と手みやげを添えて預けておくと、受け取った側は「わざわざおみやげつきで届けてくれたもの」と思い、資料に目を通してくれるはずです。要は、「見て欲しい」という熱意が伝わるかどうか、が最初の関門なのです。
あいさつ文の一例をあげておきましょう。
「○月○日、○○様にお電話を差し上げましたABC商事の鈴木太郎と申します。当社の新商品をぜひ知っていただきたく、プレスリリースとサンプルをお持ちしました。ご検討くださいますようお願い申し上げます。なお、当社近くの老舗○○の期間限定和菓子をお持ちしました。皆さまでお召し上がりください」 |
アポイントなしで訪問した場合でも、運がよければ編集部に通してもらえることもあります。ただ、ほとんど人がいないことが多く、誰かがいても1~2人で電話の応対やメール問い合わせに追われていたり、はがき整理に没頭していたり、とドタバタされていることがほとんどですが、資料の預かりぐらいはしてくれるでしょう。
たとえ預けた人がアルバイトのスタッフであっても、手渡しできれば担当者名を教えてくれるかもしれません。もしも編集部に足を踏み入れることができたら、その場の雰囲気をよく見ておきましょう。あなた自身の情報につながります。
以上はメールでのコンタクトの場合ですが、「FAXでいいですよ」とか「郵送してください」と言われた場合も同様の方法で動いてください。相手の手、時間をわずらわせないで見てもらう方法はこれしかありません。足を使えば使うほど、マスコミの人の目にとまる確率は高まるのです。
さらに、訪問する時間帯にご注意! 編集部というのはたいてい、夜には人がいますが、朝は誰もいないと思ってください。朝一番で行ったはいいけどガラーンとした空間に驚かれるだけということがよくあります。夕方以降がねらい目です!
著者プロフィール

名前 | 朝日奈 ゆか | info_email_01[アットマーク]yumble.com |
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