ECショップのWebサイトが不信に思われる理由
弊社が制作しているあるビジネス系の雑誌で、「ECショップのWebサイトにアクセスしたとき、“信用できないな”と思う要素は何ですか?」という質問を読者にアンケート形式で行ったところ(集票175、有効回答153)、1位は「商品そのもの」、2位は「料金が相場と離れていること」、3位は「あなたも儲かる、という儲けをアピールする内容」でした。これらは、Webサイトのつくりがどうのこうのというよりも、商法そのものが不信感を買っていると思われるので、ここでは解説は省略します。
「売れるWebサイト編集術」として問題になるのは、4~10位です。
- 4位 「会社概要がアップされていない」
- 5位 「会社概要があいまい」
- 6位 「キャッチコピーがけばけばしくて大げさ」
- 7位 「長文レター型。延々と自慢が続き、最後に“購入ボタン”がついている」
- 8位 「クリックしたらページがなかった」
- 9位 「リンクが混乱して、サイトの構造がわかりにくい」
- 10位 「誤字脱字が多い」
会社概要をアップしないのはなぜ?
まず、4位「会社概要がアップされていないこと」と5位「会社概要があいまい」について考えましょう。
「アップされていない」ショップのオーナーに告げるアドバイスはたったひとつ。「今すぐ会社概要をアップしてください」ということです。
ECショップの場合、仮想店舗ということで、拠点となる所在地や連絡先を記さない店がけっこうありますが、それはなぜでしょうか。弊社の顧客であるECショップのオーナーたちに聞いてみると、
「自宅で営業しているので、お客さんに直接来られると困るから」
という意見が多くありました。「それでいいと思っているか」と問いかけると、「けっして思っていないが、隠しておけるものなら隠したい」とのことです。
「自分が客の立場ならどう思うか」という問いには、「信用しないでしょうね……」。
あらら、心もとない返事が返ってきました。この考え方をする人は、自分で店をはじめることそのものに無理があります。みなさんも、どこかのサイトを見て商品を購入するとき、商品が高額になるほど、どこのどんな店なのかをチェックするでしょう。自分が信用できないと感じる方法を自分がしてしまうのはどうしようもないですね。うさんくさいと思われても仕方のないことで、自滅につながります。
前回のデジタルコミュニケーションの紹介時にもいいましたが、ECショップという仮想店舗で、自己を見せないままの運営はいずれ破綻します。違う仕事を探したほうが賢明でしょう。実際、お客さんからのクレームを怖がって商売になっていない人も多いのです。
また、「うちの会社概要など誰も見ていないだろうから、まあいいや」という感覚のオーナーもいますが、その考え方は間違っています。いっぽうで「アップしようと思っているけれど、つい忙しくて商品の紹介ばかりに手をとられて…」といういいわけタイプの人もいますが、どちらも、商売をする上ではあまりに無頓着です。
たとえ100円の商品を1個買ってもらうにあたっても、実店舗がない仮想店舗であるからこそ、まずは自分から正体を示すべきなのです。
みなさんのショップのWebサイトに、会社概要はアップしていますか。
していないとしたら、その理由は何ですか。
アップしているとしたら、その会社概要は顧客や見込み客や、サイト閲覧者に対して適切に情報を発信していると思いますか。さらには、魅力的な会社概要になっていますか。
次回は、具体的に、会社概要の書き方を伝授します。
↓今回から、付録は「耳より情報」に一新しました!
著者プロフィール

名前 | 朝日奈 ゆか | info_email_01[アットマーク]yumble.com |
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