キャッチコピーとは、本文を読ませるための引き立て役
キャッチコピーとは、いったいどのような役割を果たすものでしょうか。
売れるWebサイト編集術として、いちばん重要な要素は何でしたか? そう、「文章力」でしたね。前回までに繰り返し、文章力こそがいちばん大事だと伝えてきました。
Webサイトに掲載する文章といえば、キャッチコピー、リード文、小見出し、本文、写真のキャプション、料金、住所などのデータ……ですが、写真やイラストなどの画像も含めて、いちばん大切なのは、「商品を紹介する本文」です。第5回で力説しました!
では、キャッチコピーは何のためにあるのか。
そう、それは本文を読ませるためにどーんと存在しています。本文の引き立て役なのです。
キャッチコピーが何よりもいちばん大切だと思っている人、それは間違いです。きっぱり。キャッチコピーだけを重要視しているWebサイトは、読者から見れば明らかに情報不足であり、頼りなくて信頼に足りません。よって、売れません。
デザインや写真で飾り立てたWebサイトは一瞬、目を引くことはできても、すぐに飽きられます。人の知性とは、文字で情報の大半を仕入れ、文字で表現された情報=文章を信頼するのです。大昔から、テレビより新聞の情報が信頼されているのは、その表れです。
Webサイトでは、商品を紹介するにも写真の上にキャッチコピーを載せただけのパターンがとても多いですね。みなさんのWebサイトはどうですか。こういうパターンのサイトを運営しているみなさん、自分のサイトは「いつまでも読者に信頼されつづけるだろう」と本当に思っていますか。実は思ってないでしょう。
今すぐ、文章でもって、きちんと正面から商品を紹介してください。
キャッチコピーをたくさんつくる意味とは?!
キャッチコピーは文章のなかでも、もっとも華があって読者に注目されやすい要素です。文章の花形です。華あるものには魅力があり、つくるほうも気合いが入るでしょう。しかし、それで終わってはいけません。キャッチコピーをつくったあと、何をするかが大切です。そう、キャッチコピーに順応した本文をつくるのです。
プロのコピーライター、ライターに「キャッチコピーと本文のどちらを先に書きますか」と質問をしたところ、本文を先に書く人が7割程度でした。プロは本文を先に書き、そのエキスをキャッチコピーにする場合が多いようです。ただ、「経験がないころは、先にキャッチをつくっていた」人がほとんどです。
Webサイト制作において素人のみなさんは、「本文をつくるなんてとてもできない、苦手だ」という人が本当に多いですね。そのみなさんには、キャッチコピーを先につくることをおすすめします。
前回に紹介した「キャッチコピーを50本書く方法」を思い出してください。キャッチコピーはこれらの中から1本だけを選んで洗練させていくのですが、残りの49本のコピーには商品の情報がつまっているので、あとあとに生きてくることになります。
本文を書く際には、残りの49本を使います。つまり、キャッチコピーを大量に書くうちに、本文の要素が自然にできあがっていたわけです。
さらに、たくさんのキャッチコピーをつくる過程で重要なことは、あなたが販売しようとする商品への見かた、考え方、想いが深まっていくことです。商売そのものに対する新しい発見もあるでしょう。
あなたがWebサイトのオーナーなら、それらの想いは人一倍ですね。文章をつくる作業の途中で、「あ、この商品はいけるな」とか「特徴がない。ダメかも」ということに気付くこともあるはずです。
つまり、キャッチコピーを多く考えれば考えるほど、商品に対する思考がブラッシュアップされて、販売戦略や今後の展開などにアイデアがふくらんでいくおまけがついてくるのです。
そのおまけはやがてWebサイトをつくる動機や目的、結果に結びつき、あなたのビジネスにはずみをつける大きな要因となります。
売れるWebサイトとは、あなたがつくることであなた自身に力をくれるサイトのことをいうのです。
著者プロフィール

名前 | 朝日奈 ゆか | info_email_01[アットマーク]yumble.com |
---|---|---|
※著者に直接問い合わせをする際は、お名前、会社名、サイトURLなどを明記してください。 | ||
会社 | 株式会社ユンブル | |
サイト | http://www.yumble.com/ |