知ったかは恥ずいゼ 2009
アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2009【メモリ&HDD編】
2009年05月02日 22時00分更新
HDDはデカければいい?
メモリの次はHDDだ。毎年、倍々で容量が増えているHDDだが、ついに今年は2TBという製品まで登場した。2TBが、どのくらいスゴイかと言えば、250GBのHDD 8台分に相当し、新聞紙の情報量を非圧縮で収録したとして2489年分の情報を蓄積できる計算だ(シスアドの問題でよく使われる例題です)。
それはそれとして、HDDを選ぶ基準は今のところ1つしかない。
それは、インターフェイスが、Serial ATA(シリアルATA)、略してSATAか、それとも従来のIDEかの違いだけ。ちなみにIDEはSATAに倣って、「PATA」(パラレルATA)とも最近は呼ばれるようになった。
現行のマザーボードなら、過去に何度かあった容量制限の壁は取り払われており、よほどのことがない限り、大容量なHDDも問題なく認識する。よって容量は好きなのを選べばOKだ。
またSATA登場時には、いろいろ規格があったが、これも現在はほぼ統一されているため、SATA IIとか、SATA 2.5とか、細かい規格は無視しても何ら問題はない。というか、速度の違いや動作の違いを体感できる人など、皆無だろう。あとは、予算と欲しい容量を吟味するだけである。
今のストレージのトレンドはSSDだ!
昨年ブレイクした、SSD(Solid State Drive)は皆さんも気になっているパーツの1つではないだろうか。SSDとは、フラッシュメモリ、SDカードやメモリスティックに使われている書き換え可能な自己保持型のメモリ(Flash EEPROMとも言う)を、HDDの代わりに記憶媒体として使うものだ。使われている内部のメモリチップは、USBメモリやコンパクトフラッシュなどに使われているものと同じだ。
SSDが注目されているのは、HDDのように駆動部分がないため衝撃に強いこと、そして低消費電力であることから、多くのネットブックやノートブックに採用され、その波はデスクトップPCにも押し寄せている。デスクトップPCの場合、ノートPCほど振動や衝撃に備える必要はないのだが、SSDは非常にアクセススピードが速く、HDDでは頭打ちになりつつある高速化を一気に図ることができる、というわけで、人気なのである。
SSDも良いところばかりではない。SSDにもデメリットがあるのだ。それは容量あたりのコストだ。安くても32GBで1万5000円を超える価格は、決してコストパフォーマンスが高いとは言えない。しかしシステムドライブをSSDにし、データディスクを大容量のHDDを使うといった使い分けでカバーすることで、それほど大容量のSSDを買わなくても済む。
もう一つデメリットというか、懸念されていることがある。それはSSDの寿命だ。SSDに使われているFlashメモリ素子は、書き換え回数が決まっているため、上限に達した場合、書き込みエリアがどんどん減っていく、あるいは突如としてアクセスできなくなる、という恐さがある。物理的な障害はないものの、書き換え制限という不安要素があるのだ。
しかし、SSDは日進月歩で進化し、メーカーの発表を信じれば毎日酷使しても5年は耐えられるとしている。こればかりは、現段階でSSDの書き込み上限に達し、使えなくなったという報告を待たねばならず、今販売されているSSDが果たして何年持つのか、実際に何回書き換え可能なのか、結論が出るにはもう少し時間がかかりそうだ。
とはいえ、HDDを3~4年で交換、あるいは乗り換える人も多いことを考えれば、毎日酷使しても、次の買い替え時期までは十分持つと筆者的には予測している。もちろん保証するわけではないが、普通の使い方をしていれば、そう神経質になる必要はないと思われる。
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