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NV-GS250/GZ-MG70/DCR-DVD403

NV-GS250/GZ-MG70/DCR-DVD403

2005年11月08日 00時00分更新

文● 伊藤 裕也

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“1台目”の候補はこの3機種

今回選んだ3機種

  このアンケートの結果を踏まえ、“1台目のカムコーダー”として推薦する3モデルは以下のとおり。

  これらは、実売価格が10万円台前半までで入手しやすく、初心者に理解しやすいユーザーインターフェースを備えたカムコーダーとして、独自に選択したもの。また、先にあげたカムコーダー関連の技術の中を、すべて備えた機種は今のところ存在しない。そこで、1つ共通の軸を決めるのではなく、高画質またはHDD搭載、DVD対応など、それぞれ個性を持った機種を用意した。各機種の詳細は以下で述べるが、いずれの機種も得手/不得手がある。これはなにもこの価格帯の製品に限ったことではない。すべてにおいて完全な製品は存在しない以上、やはり個人の使い方に合う製品を選ぶのが一番だ。この記事を参考に、あなたに合うカムコーダーを見つけていただきたい

  なおHDビデオの記録に対応することで市場で人気を博している、ソニーのHDVカムコーダー「HDR-HC1」は、実売が17万円台と高価で、それ以上にHDVフォーマットの情報量はフレームあたりでSDビデオの約4.5倍(HDV 1080iの場合)と明らかな差があり、あえて候補から除外している。HDR-HC1に興味のある読者はこちらのレビュー記事を参照してほしい。



【その1】3CCD&光学手ぶれ補正搭載のDVカムコーダー



映像品質重視で発色鮮やか!

製品名
“デジカム”「NV-GS250」
メーカー
松下電器産業(株)
価格
オープンプライス(11月初旬の実売価格は8万5000円程度)

  “デジカム”「NV-GS250」は、記録メディアにmini DVカセットを採用したDVフォーマットのカムコーダー。イメージセンサーは鮮やかな発色を期待できる3CCD(1/6インチCCD×3)、手ぶれ補正機能はCCDのスペックをフルに活かせる光学式と、高い映像品質の実現を強く意識している。また、マニュアルでのフォーカスコントロールやホワイトバランス変更などの操作を手動で行ないやすいよう各所に工夫がなされており、意識して絵作りをするような本格的な撮影にも無理なく対応可能だ。端的にいえば映像品質が高く凝った撮影に向くカムコーダーで、とにかく綺麗な映像を残したい人にはこのモデルがオススメである。ただし、一般にmini DVカセットに記録した映像を再生するプレーヤが普及していないため、記録した映像をほかの人に見せる際には見せたい相手に対してカムコーダーを本体ごと貸すか、パソコンを用いてカセットに記録した映像を別のフォーマットに変換する作業が必要。ソフトが付属するため労力としてはそれほどでもないが、カムコーダーとパソコン間のデータコピーには思いのほか時間を要する。詳しくは後述するが、これが理由で結局フォーマットの変換を諦めてしまう人も少なくない。また、撮影した映像の確認にはテープを巻き戻さなければならないなど、やや不便な面もある。

NV-GS250 NV-GS250
NV-GS250 NV-GS250 NV-GS250
正面背面天面
レンズの周辺にあるリングはマニュアルフォーカスリングで、ここを直接手で回すことによりフォーカス操作を実行できる。このクラスのカムコーダーとしてはボタンも多く、手に持ったままさまざまな操作に対応できるよう工夫されている。

【その2】約7時間もの連続撮影が可能なHDD搭載モデル

メディアの入れ替え必要なし!

製品名
“Everio(エブリオ)”「GZ-MG70」
メーカー
日本ビクター(株)
価格
オープンプライス(11月初旬の実売価格は13万8000円程度)

  ビクターの“Everio”「GZ-MG70」は、フレームサイズ720×480ドットの映像をMPEG-2フォーマットで記録できるデジタルカムコーダー。ポイントは、何といっても映像の記録に1.8インチの内蔵HDD(30GB)を用いること。これにより、ビットレートが“ウルトラファイン(約9Mbps)”の設定でも約7時間10分、“エコノミー(約1.7Mbps)”の設定では約37時間30分と、長時間の撮影に対応する。また、記録メディアにHDDを採用しているので、撮影した内容の確認はもちろん、撮影に失敗したシーンの消去などもその場で素早く行なえる。予備のメディアの準備などに気を使う必要はなく、ユーザーインターフェースもシンプルなので、カムコーダーをコンパクトなデジタルカメラと同じ感覚で気軽に使いたい人におすすめのモデルといえる。もっとも、HDDは交換できないのでディスクフルになった時点で撮影はできなくなる。従って、何泊もするような旅の記録などには向かない。仮にそういった状況で用いたいなら、USB OTG対応のポータブルストレージなどデータの移動先をあらかじめ用意する必要がある。

GZ-MG70 GZ-MG70
GZ-MG70 GZ-MG70 GZ-MG70
正面背面天面
今回取り上げたモデルの中では最小最軽量。カムコーダーとしては珍しく、ビューファインダー(被写体を確認する窓)とアクセサリーシュー(ライトやマイクなど周辺機器を接続するための端子)を搭載していない。このあたりの割り切りの良さがポイントといえるかもしれない。

【その3】 DVDメディアに記録するDVDドライブ搭載モデル

撮影から再生までコレひとつにお任せ!

製品名
“ハンディカム”「DCR-DVD403」
メーカー
ソニー(株)
価格
オープンプライス(11月初旬の実売価格は11万円程度)

  “ハンディカム”「DCR-DVD403」は、映像を8cmのDVDメディアにDVD-Video/DVD-VRフォーマットで記録するデジタルカムコーダー。記録メディアがDVDなので、mini DVカセットのように記録した映像を誤って消す心配がなく、撮影した映像の確認も素早く行なえる(8cmのDVD-R、DVD-RW、DVD+RWに対応)。DVD-VRで記録した場合には、不必要なシーンの削除など簡単な編集処理も本体だけで可能だ。映像を記録したメディアの再生は、「PS2」「PSX」などのDVDプレーヤーにメディアをセットするだけでOK。難しいこと抜きで記録した映像を楽しみたいという人にピタリのモデルといえる。また、音声の記録が5.1ch対応なので、ショーやアミューズメントパークなど、前後左右あらゆるところから音が飛び込んでくるような場所での撮影にも適している。ただ、メディアに記録できる時間が思いのほか短い点には要注意。具体的には、最高の映像品質であるビットレートが約9Mbps(VBR)の“HQ”モードでは片面にたった20分、ビットレートが約3Mbps(同)の“LP”モードでも片面に60分ほどしか記録できない。結婚式(セレモニー)や学芸会の舞台など、ひとつのシーンが長くなる状況での撮影には不向きだ。

DCR-DVD403 DCR-DVD403
DCR-DVD403 DCR-DVD403 DCR-DVD403
正面背面天面
液晶パネルは12.3万画素の2.7インチワイド液晶で、今回紹介した3モデルの中で唯一のワイド液晶搭載モデル。ボディ上面には4chのステレオマイクを搭載し、5.1chの音声記録に対応するのも大きなポイント。

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