単体で撮影から画像加工、通信までこなせる
クリエPEG-NX80V
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Palm OSを搭載するPDAである“クリエ”シリーズは、Webブラウジングや音楽再生など多彩な機能を搭載するのが特徴だ。「PEG-NX80V/73V/70V」や従来モデルの「PEG-NR70」、上位モデルの「PEG-NZ90」といったモデルは、ヒンジ部分にデジタルカメラ(撮像素子とレンズ)を内蔵する。PEG-NX80Vでは130万画素CCDと単焦点レンズを採用し、円筒形のカメラ部分が300度回転することでキーボード面/背面に向けられるので、自分撮りや風景撮りといった自由度の高い撮影ができるほか、携帯時はボディ(キーボード部)によってレンズ面が保護される。
左側面にはキャプチャーボタンやジョグダイヤル、メイン電源レバーといった操作が集中する。背面上部(手前)にはポップアップ式のCFカードスロットが内蔵されている。 |
左側面のキャプチャーボタンを押すことによって撮影アプリ『CLIE Camera』が起動するのだが、メインの電源を切った状態からでもキャプチャーボタンだけでカメラモードとなるのは便利だ。ただしレンズを回したり普段は閉じている液晶パネルを開ける動作も入るため撮影に手間取りやすいのも確かだ。
撮影アプリを起動したところ。画面上半分(黒く表示されている部分)がファインダとなり、撮影結果は下部(下に3つ並んでいる部分)に表示される。シャッター(青くて丸いアイコン)など、すべての操作が画面上で行なえる。 |
撮影時にはメニューから2倍のデジタルズームやホワイトバランス調整、カラーエフェクトといったメニューが利用できる。撮影後は撮影結果が画面下に並べて表示されるため、撮影ミスした場合などに撮りなおししやすい。
実際に使ってみて最も気になったのは、カメラのようなホールドスタイルができないという点。本機は液晶部分がスイベルすることで開いた状態でキーボード入力したり、閉じたままでペン操作中心の利用ができるのが特徴のひとつとなのだが、キャプチャーボタンとレンズの位置が近いため横にしてカメラのように構えることができず、PDAとしての操作と同様に縦に持って左手の親指でキャプチャーボタンを押すか、右手で画面上のキャプチャーボタンをタップすることになり、両手で本体をしっかりホールドしたまま撮影しにくいと感じた。デジタルカメラを強く意識したSO505iとまではいかないまでも、撮影に向いたレンズ位置の検討が欲しいところだ。
一方、撮影後の画像処理・画像管理機能が非常に強力なのは特筆すべき点だ。画像管理ソフト「CLIE Viewer」、レタッチソフト「Photo Editor」、クリエ本体を写真立てに見立てて使えるビューアソフト「PhotoStand」といったアプリケーションがあらかじめ用意されており、メールに添付しての送信もワンタッチで行なえる。本体だけで撮影から加工、送信といった使い方ができるのは、デジタルカメラにはない楽しみと言えるだろう。
撮影サンプル2-a。1280×960ドットの元絵を 640×480にリサイズした | 撮影サンプル2-b。1280×960ドットの元絵の部分をトリミングした | |
PEG-NX80Vの撮影結果。元画像は1280×960ドット。解像感もなかなかあって色乗りも悪くはない。明るい部分とのエッジに偽色がでているのが気になるが、クリエ画面上で閲覧したりVGAにリサイズしてメール送信すればほとんど気にならないだろう。 |
PEG-NX80Vの主なスペック | |
製品名 | PEG-NX80V |
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撮像素子 | 有効130万画素CCD |
レンズ | 単焦点f=37.7mm相当(35mmフィルムカメラ換算時)、F4.0、固定焦点 |
記録画素数 | 1280×960/640×480/320×480/320×240ドット |
液晶モニタ | 3.8インチTFT、320×480ドット/6万5536色 |
OS | 日本語版PalmOS 5 |
メモリ | 32MB(ユーザ使用領域は16MB)+32MB |
インターフェース | USB/赤外線ポート/メモリースティックスロット/コンパクトフラッシュカードスロット/AVリモコン用ポート/ヘッドフォン(ステレオミニジャック) |
本体サイズ | 約71.9(W)×21.8(D)×131.5(H)mm |
重量 | 約235g |