スナップ撮影へのこだわりが
感じられる仕上がり
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「Cyber-shot U DSC-U10/EXILIM EX-M1」レビュー(from 月刊アスキー)。写真をクリックすると当該記事に移動します。 |
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DiMAGE Xレビュー(from アスキー PC Explorer)。 |
2002年春、フルフラットな小型ボディに光学3倍ズームレンズを搭載して話題となった2メガピクセルデジカメ「DiMAGE X」。今回新たに3.2メガピクセルCCD搭載の新モデル「DiMAGE Xi」が登場した。
CCDのサイズはDiMAGE Xと同じ1/2.7インチで、画素数がアップしているぶん1画素あたりの受光面積は若干小さくなっている。そのため感度低下は免れず、Xiでは撮像感度設定がISO50相当からとなっている。逆に増感した場合の感度設定はISO400相当までと上がっており、小型ボディによる手ブレや、光量の足りていない環境下での撮影に強くなった。ただ、増感時のノイズは若干以前より増した印象があり、内蔵フラッシュの積極的な使用で、不必要な増感をしないような使用方法をお奨めする。
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写真1 操作系のボタンやレバー、詳細設定メニューの変更もなし。階層が浅くて初心者でもわかりやすいメニュー画面になっている。 |
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写真2 バッテリはDiMAGE Xと同じ、薄型の専用リチウムイオン充電池を使用。付属のSDカードは8MBから16MBに変更されている。 |
撮影画像の色味は以前から特徴的だったマゼンタ系の色の乗りが今回も継承されており、人物の肌色(特に女性)が、健康的に見える方向に味付けされている。ミノルタの上位機種に見られるような、レタッチ処理を念頭に置いた色作りとは違い、撮ってそのままの画像を使用するような場合に適したものとなっている。スナップ撮影重視の使用方法に向いた色作りと言えるだろう。
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撮影サンプル1 望遠側最短距離を使えば、小さめの花のアップも撮影可能。若干実際の花の色より赤味がさした画像になっているが、それが嫌味にはなっていない。右は全体を480×640ドットにリサイズしたもの。左は640×480ドットでトリミングしたもの。 |
特徴的な、光を90度屈折させる光学3倍ズームレンズは、3.2メガピクセルCCDでもまだ充分な解像度を持っている。最短撮影距離も以前と変わらず、ズーム全域25cmまでとなっており、望遠側での最短距離撮影時では名刺大の面積を撮影できる。特別にマクロボタンやレバーを使用しないこの方式は、このカメラのハンドリングの良さを高めており、全ての撮影シーンに素早く対処できる。
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撮影サンプル2 色の変わり目や対象の輪郭をアップにして見ると、若干ザワついていて、ミノルタの上位機種に比べて輪郭強調や色彩の彩度を若干高めてあることがうかがえる。 |
素早さという点では、カメラが省電力モードに入っているときにレンズバリヤが閉まらず、シャッターボタンを押せばすぐに背面モニタが復帰して撮影可能になる。持ち歩きながらの撮影時などでも待たされることがないだろう。起動時間は従来の1.8秒から1.2秒へと短縮されている。0.6秒の違いが体感できるかと言えば正直わからないのだが、従来の起動レスポンスがスポイルされていないのはわかる。
徹底的なスナップ撮影へのこだわりを見せているDiMAGE Xiは、従来のXからメーカー希望小売価格が1000円引き上げられただけで、3.2メガピクセルの高画質を手に入れることができる。解像度が上がったぶん、同梱されているSDカードの容量も16MBに変更されており、手に入れてすぐに使用できる。そのあたりのレスポンスも良い。
DiMAGE Xiの主なスペック | |
製品名 | DiMAGE Xi |
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撮像素子 | 1/2.7型約330万画素(有効約320万画素)CCD |
絞り | F2.8~3.6 |
焦点距離 | 5.7~17.1mm(35mmフィルムカメラ換算時:37~111mm) |
ズーム | 光学3倍、デジタル約4倍 |
記録画素数 | 最大2048×1536ドット |
記録メディア | SDメモリカード/MMC |
バッテリ | 専用リチウムイオン充電池 |
本体サイズ | 84.5(W)×72(H)×20(D)mm |
重量 | 約130g(電池、メディア除く) |
