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【オーバークロック研究室】Pentium 4をガス冷でオーバークロック(その2)

2002年12月29日 01時32分更新

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 さて、もう一つの宿題は、「結露対策」である。そもそも、結露対策としての要素は、次の点を考慮すれば良い訳だが…

(1)低温部分に空気を近づけない。
(2)低温部分と常温域の間は断熱して温度的な距離を設ける。

この2点のうち、(1)は空気に含まれた湿気が結露水の正体なので、可能な限り低温部周辺に空気を介在させない方法を考える。また、冷却効率を高める上でも(2)の「断熱」は不可欠で、断熱材自体の熱伝導率が良くない素材を用いて施工するのが好ましい。このニーズにマッチした素材として(冷却マニアには周知のアイテムかも知れないが)以前からアテにしていた部材がある。それは、エアコン配管などでよく使用されているのでご存じかと思うが、壁に通した配管とその穴の隙間を充填する粘土状のパテである。このパテは、紙粘土と油粘土の中間的かやや油粘土に近い“柔らかさ”でありながら、長期間硬化しない特性を持っている。したがって施工しやすくて、しかも失敗した場合でもやり直しが効くと言うアイテムだ。では、どう使うのか実際の施工例を写真で示しながら行程順に説明しよう。

壁にエアコン配管を貫通させた場合に隙間を充填するパテ。入手困難かと思ったが運良く一件目のホームセンターで入手できた。
CPUソケットの裏面にパテを盛りつける。マザーボードを固定した時にシャーシとの隙間が埋まるようスペーサーの高さより少し厚く調節する。
CPUソケット中央部の凹んだ空間をパテで埋めておく。そしてピン・ソケット部のピン穴に非導電性で柔らかいサーマルコンパウンドをソケット内部へ押し込むように塗布してからCPUを装着する。これは、CPUピンの酸化・腐食防止対策だ(結露する可能性が無い場合は無意味)。
いよいよパテでCPUを埋めてしまう。このとき、パテを2回に分けて盛りつけている。最初は、マザーボードとリテンション機構の隙間を埋める高さで(リテンション機構を一時的に取り外して)パテを敷いた。次にリテンション機構を元に戻してパテを追加するのだが、同時に温度センサーをCPUのヒートスプレッダーに密着させてパテで固定している。写真は、ヒートスプレッダーの高さまでパテを盛りつけたところだ。
CPUを完全に覆い被すようにパテを噴火山の形に盛りつける。噴火口に相当する所にエバポレータを押しつける予定だ。

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