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【オーバークロック研究室】Pentium 4をガス冷でオーバークロック(その2)

2002年12月29日 01時32分更新

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●ガス冷でPentium 4-2.8GHzのオーバークロック耐性を調査

 今回のテストで使用しているPentium 4-2.8GHzは、先にも述べたとおり水冷マシンを組んだ時に使用したCPUで、動作限界は3.36GHzだった。果たしてガス冷時における動作限界はどの程度向上するのだろうか。それでは、ガス冷におけるオーバークロック耐性テストをPentium 4-2.8GHzの規定コア電圧における動作限界から測定を開始する。測定方法は、従来に準じてベンチマークテスト代わりにSuperπの104万桁を計算させて無難に完了するならFSB設定クロックを徐々に高くセットして再度同じ計算を繰り返した。なお、メモリのアクセスタイミングは緩和させておき、FSB設定クロックの影響を受けないようにセットしている。そして、その計算過程でSuperπがエラーを報告したり、システムがハングアップした場合は、その直前に正常動作したクロックを動作限界として記録した。

 また、コア電圧の昇圧によって動作限界の向上が望める場合は、P4PEのコア電圧操作機能を利用し、0.025Vステップで高くセットしている。その結果は、最終的にコア電圧1.825Vにて最高3.465GHzの動作が確認できた。ただし、この条件で常用できるほどの安定度が得られているか?というと、そう甘くはないようだ。Superπの計算だけでなく他のベンチマークテストを試してみると、思った通りプログラムの途中でシステムがハングアップした。そこで今度は、逆にFSB設定クロックとコア電圧を下げてセットして行き、いつもと同じようにFuturemark(旧MadOnion)の3D Mark 2001SEとPC Mark 2002およびSuperπの104万桁をすべて完了できる最高動作クロックを探った。ちなみにコア電圧を微妙にコントロールする事でCPU温度の上昇を抑えられるわけだが、低すぎるとオーバークロック動作ゆえの不安定動作を招き、逆に高すぎると無駄にCPU温度が上昇するだけである。したがって高圧安定指向ではあるものの、やたらとコア電圧を高くしてもCPU温度の上昇を招くだけで、場合によってはベンチマークテスト実行中にハングアップすることもあった。結果的にコア電圧1.750Vで3.40GHzの動作が実現し、各ベンチマークテストのベストスコアーをたたき出せた。その時のメモリセッティングなどは、表に示した通り。また、各ベンチマークスコアは、それぞれのグラフを参照してほしい(参考までに前々回の水冷マシンで得たベストスコアーを比較対照として書き加えている)。なお、この時に使用したメモリは、Winbond製メモリチップを実装した256MBのDIMMである。残念ながら、Corsair製512MBのDIMMだとこのメモリセッティングは厳しいようで、Windows XPのデスクトップ画面まで表示することはできなかった。

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