インテル(株)は19日、デュアルプロセッサーに対応したサーバー/ワークステーション向けCPUの新製品として、FSB533MHz版“インテルXeonプロセッサー”4製品と、FSB533版Xeonに対応する新チップセット3製品を発表、同日より量産・出荷を開始すると発表した。価格は、1000個受注時の単価で、『インテルXeonプロセッサー 2.80GHz』が5万6320円、『同 2.66GHz』が4万1720円、『同 2.40GHz』が2万8960円、『同 2GHz』が2万4510円。デュアルプロセッサー対応のサーバー向けチップセット『インテルE7501チップセット』は1万1380円、ワークステーション向けの『同E7505チップセット』は1万2380円、シングルプロセッサー対応のエントリーレベル・ワークステーション向け『同E7205チップセット』は7050円。
FSB533MHzに対応した新しい『インテルXeonプロセッサ』 | FSB533MHzに対応した『インテルE7505チップセット』。新たにUSB 2.0とAGP 8xをサポートした |
FSB533MHz版インテルXeonプロセッサーは、0.13μmプロセスルールで製造され、512KBの2次キャッシュを内蔵。1CPUで同時に2命令を実行できる“HTテクノロジー”、MPEG-2エンコードなどのマルチメディア処理に有利な“SSE2(Streaming SIMD Extensions 2)”などをサポートする。
FSB533MHz版Xeonをサポートするチップセットのうち、E7505とE7205はUSB 2.0、AGP 8xにも対応(E7501はUSB 1.1、AGP 4x)。E7501とE7505は、“Intel 82870P2”チップを利用することで、バス幅32bitの従来のPCIに加えて、64bitの“PCI-X”にも対応可能となっている。
米インテル社のエンタープライズ・プラットフォーム事業本部 エンタープライズ・プロセッサー・マーケティング・ディレクタのリサ・グラフ氏 |
同社は都内で製品発表の記者会見を開催し、米インテル社のエンタープライズ・プラットフォーム事業本部 エンタープライズ・プロセッサー・マーケティング・ディレクタのリサ・グラフ(Lisa Graff)氏が来日してスピーチを行なった。最初に、米インテル CEO(最高経営責任者)のクレイグ・バレット(Craig R. Barret)氏のメッセージ「景気後退時にこそ、業界をリードする製品の提供に向けて投資と技術革新を推進すべき」を述べ、続いてIA(インテル・アーキテクチャー)サーバーが世界前代の出荷台数のうち87%を占め、売り上げ金額ベースでもRISC CPU搭載サーバーと拮抗しつつあること、2003年には逆転する見込みがあることなどを説明した。
これからのインテル・ベースのワークステーションのトレンドスペック | FSB533MHz対応やAGP 8x、PCI-Xなどのサポートにより、従来システムよりも最大29%性能が向上すると試算している、とのこと |
発表会場では、台湾Micro-Star International(MSI)製のデュアルXeon対応マザーボードが展示されたほか、FSB533MHz版Xeon-2.80GHz、E7505チップセット搭載のインテル製マザーボード『SE7505VB2』とAGP 8x対応のATIテクノロジーズ“RADEON 9700 PRO”搭載グラフィックスカードのシステムでMadOnion.comのベンチマークプログラム『3DMark 2001 SE』を動作させ、AGP 8x対応のメリットをアピールしていた。
会場に展示されていたMSI製デュアルプロセッサ対応マザーボード | インテル製マザーボードとRADEON 9700 PRO(AGP 8x対応)のデモ展示も行なわれた |