MonsterTV2で高画質録画に挑む
ハイエンド系TVキャプチャカードは機能も高いがお値段もそれなりに高い。そこでここでは、低価格・高画質で人気のエスケイネット「MonsterTV2」で、高画質なTV録画にチャレンジしてみよう!
どこでノイズを断ち切るか
まずは普通にセットアップ
写真1 【MonstarTV2を使ったキャプチャは、マニュアルにこだわれ!】 エスケイネットから発売されている低価格ソフトウェアキャプチャカード。FMアンテナを備えており、小洒落た音楽を聴きながら仕事、なんてこともできる。 |
「極楽PC-TV(パソテレ)はハードウェアエンコで行こう!!」レビュー(from 月刊アスキー PC Explorer、写真をクリックすると当該記事に移動します)。 |
「MonsterTV」レビュー(from 月刊アスキー PC Explorer)。 |
エスケイネットの「MonsterTV2」は、プログレッシブオーバーレイ技術に対応しており、静止画キャプチャの際には3D Y/C分離補正アルゴリズムで高画質の静止画を録れるTVキャプチャカードだ。プログレッシブオーバーレイ技術とは、パソコンの画面に動画像をオーバーレイ表示する際、本来ならインターレース表示となるところを動きを予測して補完するというものだ。キャプチャ映像の画質に直接関係してくるわけではないが、テレパソとしての見映えに大きく影響する部分だ。ただしMonsterTV2の場合、3D Y/C分離が働くのは静止画キャプチャの時だけなので注意しよう。
インストールはごく簡単で、付属するコントローラも画面1のようにシンプルだ。選択できるパラメータも一般的なTVキャプチャカードと同様であり、MonsterTV2独特の設定項目は特にない。内蔵チューナの性能は極めて平均的なもの。ノイズシールドもそれなりに施されてはいるものの、ノイズの巣であるPC内部に増設するものなので、スロット位置や電源ケーブルとの相対的な位置などのコンディションによって、画質に違いが出ることもある。オーバーレイ表示される画質に満足がいかない場合には、装着するスロットの位置を変えてみるなどすると良い結果が得られることもあるので、いろいろ挑戦してみてほしい。
S-VHSデッキをY/C分離に使う
画面1 MonsterTV2付属のコントローラと表示画面。操作パネルと視聴画面は非常に簡素で、ちょっと物足りない感じもある。 |
さて、ここからは標準的なセットアップでは飽き足らない人のためのTipsだ。
まず、MonsterTV2で“動画を録画”する際には、3D Y/C分離が働かない。そして上述のようにチューナにはノイズが乗りやすい。そこで考えられるのが、MonsterTV2が備える外部ビデオ入力端子(S-VIDEO)を利用して、放送波の受信は外部に接続したビデオデッキに任せてしまうという方法だ。もちろんビデオデッキはS-VIDEO出力端子装備で、ある程度のクオリティを備えたものであることが望ましい。S-VHS機ならばビデオデッキ側でY/C分離機能を備えているものが多いので、その信号をS-VIDEOケーブルでそのままMonsterTV2に持ち込めば画質は向上するはずだ。ビデオデッキの持つゴーストリデューサやノイズリダクション機能も利用できるだろう。
ただしこの場合、予約録画する際にはMonsterTV2側とビデオデッキ側とでそれぞれ予約操作を行わねばならない。多少手間にはなるものの、テレパソとして使う際には内蔵チューナで、キャプチャデバイスとして使う場合には外部ビデオデッキのチューナで、と使い分ける手もあるだろう。
また、MonsterTV2はWindows側から見るといわゆる「WDMキャプチャデバイス」となるので、このタイプのデバイスに対応する市販ソフトウェアも使用できる。サイバーリンクの「PowerVCR TV Edition Plus」をインストールしてみたところ、TVチューナデバイスとして機能させることができた。すでに他のキャプチャカードで慣れ親しんだソフトがある場合や、付属コントローラの使い勝手に満足がいかない場合などには、こういったソフトを使ってみるのもいい。なお、「PowerVCR TV Edition Plus」は、Vectorなどでダウンロード販売されている(店頭販売はない)。