配信ソフトの落とし穴は、誰かがTVまたはビデオを受信しているとほかのユーザーは受信できない点。しかし「HomeEdge」なら複数のクライアントで同時に受信できるのだ。
MTU2400を5台つなげれば
5台のPCへ同時に映像配信
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図 HomeEdge(2クライアント)の配線図 |
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カノープスが3月に発売した「HomeEdge」は、同社の人気TVチューナカード「MTV」シリーズ(ハードエンコーダを搭載しないMTV800HXは除く)とUSB 2.0接続の外付けTVチューナユニット「MTU2400」で受信したTVや録画したビデオをLAN経由で配信できるソフトだ。HomeEdgeはサーバソフト「HomeEdge Server」とクライアントソフト「HomeEdge Player」、配信するビデオファイルを管理する「HomeEdge Explorer」からなる。
HomeEdgeの最大の特徴は最大5台のクライアントに対してTV・ビデオを同時配信できる点。ただし1クライアントへの配信につき1つのキャプチャ機器が必要となる。つまり5台のクライアントに配信するには5つのキャプチャ機器が必要になるが、MTVシリーズ(PCIカード)は2枚以上増設して使用することができない仕様になっている。そこで2クライアント以上で使う場合はMTU2400を接続する(MTU2400は最大5台まで同一のPCに接続することが可能)。1クライアントは1つのMTVまたはMTU2400を占有する形になるため、ほかのクライアントでTV/ビデオを受信中でも、チャンネルを自由に変更して番組を視聴できる。複数の人と共有するTV/ビデオサーバとして利用するのに便利なソフトだ。
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写真 外付けTVチューナユニット「MTU2400」は1台のPCに最大5つ接続可能。ただしHomeEdgeで配信するにはサーバPCとUSB 2.0で接続することが必須。 |
高画質の映像を
そのままLANで配信
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画面 「HomeEdge Server」の配信画質設定画面。かなり詳細な設定が可能。ちなみにPlayer側からは一切配信の設定はできない。 |
TVのライブ配信はMPEG-2形式で最大720×480ドットのフレームサイズ、10Mbpsのビットレートで行える。録画したビデオであれば録画時の設定(最大15Mbps)でそのまま配信可能。通常のDVD画質(720×480ドット、6~10Mbps程度)と同等かそれ以上のクオリティで映像を楽しめる。また3D Y/C分離やデジタルノイズリダクション、ゴーストリデューサといった画像補正機能も適用できる。
MPEG-1での配信にも対応しており、IEEE802.11bの無線LAN環境であっても、画質は落ちるが再生はできる(ただし同社は11aを推奨している)。そのほかMP3ファイルの配信も可能だ。
PRICE LIST 見積り書
(1) 図の接続例の場合
- MTV1200HX
- 約4万円
- MTU2400
- 約5万円
- HomeEdge
- 1万6800円
- 合計
- 約10万6800円
HomeEdgeの主なスペック | |
製品名 | HomeEdge |
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対応チューナカード | MTV1000/MTV1200HX/MTV2000/MTV2200SX、MTU2400 |
配信メディア MPEG-2 |
720×480/352×480ドット、10~2Mbps |
MPEG-1 | 352×480/352×240ドット、1.8~1Mbps |
AVI | 任意 |
MP3 | 任意 |
サーバ最低動作環境 | PentiumIII-800MHz、256MBメモリ、Windows 2000/XP |
クライアント最低動作環境 | PentiumIII-800MHz、256MBメモリ、Windows 2000/XP |
最大同時配信数 | 5台(1クライアントにつき1台のキャプチャ機器が必要) |
