9月27日、東京都港区の明治記念館において、Linux Conference 2001(以下LC)が開催されている。実際には26日からチュートリアルが始まっているが、オープニングセレモニーが行われ、本格的なカンファレンスが始まるのは本日から。
オープニングセレモニーでは、プログラム委員長の山口英氏が壇上に立ち、Linuxが技術開発のプラットフォームになりつつある状況を踏まえてプログラム構成をしたことを語った。
Linux Conference 2001プログラム委員長 山口英氏 |
今回のLCは、
- プラットフォーム
- 基盤環境として、また開発のプラットフォームとして、LinuxというOSそのものの意味を理解し、Linuxそのものの新しさを扱う
- エンタープライズ
- ビジネス用途の基盤となるような、大規模システムを作りだしていくときの技術を扱う
- デスクトップ
- Linux自身が発展していく中で、デスクトップ環境としてどういうモノを与えてくれるのだろうか? といったテーマを扱う
など、主に3つのテーマを扱う。
さらに今回は「ライトニングトーク」というコーナーを設けている。これは、たとえば5分間などといった短い時間のみで、思いついたアイデアなどをスパッと話していくというもの。山口氏によると、技術開発研究やビジネス、ホビーなどの場面でさまざまな“思いつき”が出ることが多いはずで、そのときに発想にしたがって少しいじってみるようなことはすると思うが、それをもう少し発展させてみんなでディスカッションしようという主旨だという。
そして今回のLCのもうひとつの特徴としては講演者の選定が挙げられた。今までは招待講演が多く、プログラム委員が誰を呼ぼうか考えていた形だったが、今回は論文を投稿してもらい、それに基づいて全体を構成したという。ちなみに、投稿論文は53本あり、うち23本を採用した。
以上のようなLCの紹介が終わったあと、山口氏は「Linuxというものの成り立ちを考えると、技術がベースにあり、それが多くの人たちによって洗練、集約されていき、最近は企業の力も入ってきている。“よいアイデアを実装して評価を受ける”という効果的なプロセスを実行してきたということで、Linuxコミュニティは力強い」と、Linuxコミュニティについて語った。
さいごに山口氏は「参加者は勉強して帰るというよりも、横に座っている人との出会いやさまざまな人々と議論をするなど、コミュニケーションの機会にしてほしい」として壇を降り、続いて日本Linux協会会長の鵜飼文敏氏が開会の挨拶を行ない、オープニングセレモニーが終わり、続いて村井純教授のキーノートスピーチに入った。
日本Linux協会会長 鵜飼文敏氏 |