この6月1日、三國志VIIIに4週間ほど先んじて、コーエー「太閤立志伝IV」が発売された。ファーストインプレッションは1月に公開されているが、今回は発売直前版でプレイした「製品版仕様の」レポートをお届けしよう。前作までとは少々味付けが変わった「太閤IV」、買おうか買うまいかいまだに迷っているそこのアナタ、注目!
まずはお断り。以下のレビューでは、太閤IVの概要説明などを省略して、いきなり各論に踏み込んでいるので、太閤シリーズそのものをご存じない方は、あらかじめ先のファーストインプレッションや、コーエーのWebサイトで情報(基礎知識)を得てから読んでいただければ幸いだ。
「好きなキャラでプレイ」への最短ルートは!?
親密度だけでカードをくれる柴田勝豊。このパターンが一番多いと思われる。 |
「茶会」は、複数の自分の配下武将(直臣)とまとめて親交を結べてラクだが、茶会では親密度MAXになってもカードはもらえない。 |
贈り物をするとカードをくれる片桐且元。相手の好みは、同じ家中の他の武将から取材しよう。 |
贈り物の価値はそれほど高くなくても大丈夫なので、お金に余裕があるならそれぞれ所持品にストックしておくと便利。 |
イベントで入手できるカードの中でも、竹中半兵衛や西美濃三人衆は、太閤ファンにはまだわかりやすい。 |
さて、実際のプレイで主人公カードを集めてみたところ、木下藤吉郎(秀吉)で30時間ほど普通に(カード入手には特にこだわらずに)プレイした時点で、入手できたカードは43枚。――先は遠い。
そのほか、たとえば真田昌幸などは何らかのイベントでカードをもらえるらしいのだが(親密度をMAXにしただけでは「まだそのときではない」と言われる)、はて、条件とは……。 |
これが主人公カードのアルバム。シナリオ2と3もプレイしないと、絶対揃わない。それにしても、595枚全部集めるためには、どのぐらいの時間プレイしなければならないのだろう?? |
太閤IVでは前作までと比べ、いわゆる「早送り天下統一」(プレイ上、秀吉関連のイベントが史実より何年も前に起きてしまう)現象がかなり解消されており、たとえ効率的に出世したとしても、秀吉が城主に任じられるのは1570年前後になるようだ(それでも史実より早い)。反面、織田家の美濃奪取後の展開について、史実からの脱線が前作より大きくなったように感じられる。今回のテストプレイでも、遠江を織田家が制圧したり、浅井家が織田家と同盟した状態のまま徳川家に滅ぼされてしまったりと、いくつか歴史的におかしな展開が見られた。たとえば1560年からプレイを始めて、本能寺の変イベントまでたどり着くのは至難の業であるように感じられる。
1573年4月現在の勢力図。ご覧のとおり、佐和山城が徳川領だったりする。上杉謙信が今浜(後の長浜)まで進出しているが、そのあおりで朝倉家がずっと以前に滅びてしまったため、金ヶ崎撤退イベントが起きない――。 |
つまり太閤IVは、あくまで「秀吉の人生追体験+α」がテーマだった前作までとは別のゲームだと割り切るべきかもしれない。好きなキャラでプレイしたい人は、とりあえず秀吉でクリアしてから、なんて悠長なことを考えず、カード入手経路とシナリオの組み合わせから最短(と自分が信じる)ルートを辿って、目的の主人公カード入手を目指したほうが、幸せになれそうだ。