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太閤立志伝IV

太閤立志伝IV

2001年06月12日 21時38分更新

文● culi

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いろんな武将になり切って楽しめる“贅沢な”人生ゲーム

金ヶ崎城主木下藤吉郎
金ヶ崎城主になった木下藤吉郎。城主の特権は「主命伝達」。
 普通の武将プレイを望んだ場合、城主になるまでが単なる通過点でしかないのは前作までと同様だ。2カ月に1回の「評定」で下った主命をこなしつつ、余暇には自己の技能を上げるよう努めることの繰り返し。本当に好きなことができるようになるのは、やっぱり城主になってから。いざ城主になるときは、少しでもより豊かな城に任じられるようタイミングを図るのが大事。何事も最初が肝心だ。
 城主の心得で忘れてならないのは、太閤IVで新たに導入された主命「軍資金調達」を重視することだろう。自分の直臣に内政値の高い武将がいなければ、大名に「寄騎依頼」を願い出て、内政の得意な武将を2、3人、寄騎に付けてもらおう。彼ら寄騎に1万貫ずつ与え、「軍資金調達」をバンバン実行させると、たいていは資金を2倍前後に増やして帰ってくる。軍資金が常に6ケタを維持できる程度に潤沢になれば、内政・軍備の各主命も余裕をもって実施できるのは自明の理だ。太閤IVで富国強兵を短期間で実現するためには、この方法が最善なのだ。



高山友照
主命「軍資金調達」は、足軽大将以上の武将に命じることができる。ちなみに、この城はこの後すぐ上杉家に奪われた。

商人見習い木下藤吉郎
今井宗久に奉公して商人見習いになった木下小一郎。彼のように内政能力や算術技能が最初から高い武将は、商人にも向いていそうだ。
 ごく簡単になってしまうが、今回の新機軸のひとつ、「商人」プレイと「忍び」(忍者)プレイについても触れておこう。商人、忍びのいずれになる場合も、すでに大名に仕官している場合には、出奔して浪人になる必要がある。
 商人への道は、座と商家で「商人入門」を選択することから始まる。その身分は、「商人見習い」「手代」「番頭」「町衆」の4段階。出世のためには、次の商人身分になるための課題をこな(修業)し、課題を達成したら試験を受ける。無事に合格すれば、次の身分へ進める。晴れて「町衆」になったあとは、好きな町で店を開き、特産品を開発して儲けるのもいいし、特定の大名に取り入って御用商人になるのもアリだ。
 忍びへの道は、もう少し面倒だ。まず忍びの里で、「忍術」技能をレベル3にしなければならない。そのあと、特定の忍びの里に入門し、「下忍」「中忍」「上忍」と鍛錬していく。
 どちらの道も、極めれば戦国時代を裏から動かす存在にもなりうる――らしいが、商人も忍びも(いずれどこかの大名家に仕官して)武将として活躍するための特殊技能を学ぶプロセスと考えることもできそうだ。特にゲーム開始年齢の低い主人公を選べば、若いうちは商人や忍びで苦労し、その後に武将として名をあげるという「斎藤道三」的プレイも楽しめるだろう。



墨俣一夜城
イベントが激増したせいかどうか、今回、個々のイベント演出はかなり控えめ。画面は墨俣一夜城イベント。

岐阜命名
こちらは岐阜命名のイベントだが、どちらも信長が語って終わり、だ。

富士山
おまけ。ある人から依頼を受けると、日本全国に散らばる「十景」を捜し歩くことでいいことがある。

富士山
そして、ここで得たのが、言わずとしれた「富士山」カード。

 このようにさまざまな「人生の目的」を決め、自由に行動できるのは、ある意味、太閤IVだけが到達した「贅沢さ」だろう。太閤ファンはもちろん、歴史ゲームに疎い人でも楽しめる要素がふんだんに盛り込まれている。気軽に始められ、いつしかカード集めにハマっているなんてことにもなるだろう。
 ただ歴代の「太閤シリーズ」のファンとして、個人的には「自由度と緻密さ」が両立したゲームに仕上がっていれば文句なしだったのだが、と思う。欲張りな注文かもしれないが、今後の「太閤シリーズ」がIVの方向性で開発されるのであれば、ぜひ次の「太閤立志伝V」では、マルチ主人公システムと、かつての「太閤立志伝II」が目指した緻密なシナリオ構築との両立を目指してほしいと、切に願う。

開発元/発売元 (株)コーエー
問い合わせ先 045-561-6861
URL http://www.gamecity.ne.jp/
価格 9800円(6月1日発売)
対応OS Windows 95/98/Me/2000
CPU MMX Pentium-266MHz以上(PentiumII-300MHz以上を推奨)
メモリ 64MB以上(96MB以上を推奨、
Windows 2000の場合128MB以上を推奨)
ビデオ 800×600ドット/6万色以上
HDD 220MB以上
CD-ROM 4倍速以上(起動時必須)

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