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PCV-J15V5

PCV-J15V5

2001年02月17日 01時50分更新

文● 山崎

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PCV-J15V5

ソニー

オープンプライス
12万3800円(SonyStyleダイレクト価格)

「VAIO Jシリーズ」は、「エンタテインメント」「クリエーション」「コミュニケーション」といったキーワードを持つVAIOワールドへの入門用PCであり、VAIOデスクトップとしては久しぶりにAMD製のCPUを採用したモデルだ。今回登場したPCV-J15はDuron-800MHzを採用し、基本スペックの強化が図られている。

単なる低価格モデルではない高付加価値エントリPC

 VAIO Jシリーズは、VAIOデスクトップのラインナップにおいて最も安価に購入できるモデルラインだ。2001年春モデルでは、15インチFDトリニトロンCRTとのセットモデル「PCV-J15V5」、17インチFDトリニトロンCRTとのセット「PCV-J15V7」の2機種が用意されている。価格は共にオープンプライスながら、SonyStyleでのダイレクト販売価格は、PCV-J15V5が12万3800円、PCV-J15V7が14万3800円と、いわゆるエントリPCとしては少し高めの価格設定がなされている。PCV-Jシリーズの目指すところが、手軽に購入できるPCであることに加え、購入後すぐにVAIOワールドの楽しさを体験できるように、基本性能の高さと充実したプリインストールソフトを用意しているためである。単に低価格を追求しただけのエントリPCにはない、価格差に見合った付加価値を持つマシンなのである。

PCV-J15のマザーボード
PCV-J15ではCPUにAMDのDuronを採用するのに合わせて、マザーボードもこれまでのi810マザーから、チップセットにSiS730Sを搭載し4つのPCIスロットと2基のメモリスロットを装備するオリジナルマザーに変更された。ビデオやサウンドはチップセットの内蔵機能を利用している。

 PCV-J15V5は、前モデル「PCV-J12V5」から基本スペックの大幅な強化が行われた。外観こそ従来モデルを継承するが、CPUがCeleron-700MHz(Intel製)からDuron-800MHz(AMD製)に変更されたのに合わせ、中身は総取り替えといった印象だ。新しいマザーボードはチップセットに「SiS730S」を採用し、メインメモリは容量こそ前モデルと同じ64MBだが、FSBは66MHzから100MHzに引き上げられている。HDDは容量が10GB拡大され40GBを搭載するのに加え、インターフェイスもUltraATAからUltraATA/66に変更されるなど、基本スペックの強化によって、システムのより高速な動作が期待できる。

 実際にASCII Lab.製アプリケーションベンチマークの結果をPCV-J12V5と比較してみたところ、約1.22倍のパフォーマンスアップがみられた。CPUの単純なクロック比は約1.14倍なので、それ以上の高速化が実現された結果となっている。もともとPCV-J15V5のようなエントリクラスのPCは、パフォーマンスの高さをことさらに強調するものではないが、DV編集を始めとするPCV-J15V5のクリエイティブな性格を存分に楽しむために、基本性能は少しでも高いに越したことはないだろう。



PCV-J15が搭載するCD-RWドライブ
クリエイティブなユーザーのためのマシンであるPCV-J15V5は、エントリPCながらCD-RWドライブを搭載する。ライティングソフト「Easy CD Creator 4 Standard」とパケットライトソフト「DirectCD ver.3.0」がプリインストールされる。

 PCV-J15V5では、チップセットに内蔵されたビデオ機能を利用しており、ビデオメモリはメインメモリの一部(標準では8MB)を利用している。BIOS設定で16MBへ拡大することも可能だが、その場合はメインメモリとして使用可能なサイズが48MBになってしまうので、メインメモリの増設は必須だろう。ちなみに3Dグラフィックスのベンチマークは、3DMark2000 v1.1がメインメモリの容量が足りないということでデフォルトの状態では計測できなかった。メインメモリを128MBに増設して計測してみたところスコアは「970」にとどまり、3Dゲームをバリバリ楽しむには辛い印象だ。また、ビデオ機能を強化しようと思っても、AGPスロットが用意されないため最新のビデオカードは利用できない。とはいえ、プリインストールソフトやビジネスアプリを使うには充分なパフォーマンスを持っており、なによりDV編集やビジュアルコミュニケーションのためのソフトが盛りだくさんに用意されているので、特にゲームに執心する必要もないだろう。



PCV-J15本体背面3つのUSBポートやi.LINK端子をはじめ、各種I/Oポートはすべて背面に装備する。USBやi.LINKは簡単にアクセスできるようにフロントポートを用意してほしいところだ。PCIスロットは3つの空きが確保されている。

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