日本SCO(株)は、PCサーバー用UNIX『UnixWare 7』の出荷を5月25日に開始する。SVR5のカーネルテクノロジーを採用し、1TBのファイル/ファイルシステム、最大で64GBメモリー、全体では7万6800TBの総ストレージ容量をサポートする。I2O周辺機器、Hot
Plug PCIなども新たにサポート。またファイルシステムやコンパイラーなどは64bitに対応し、米インテル社の次世代プロセッサーのMercedを搭載するシステムへの早期対応を図っている。
製品構成は、『エンタープライズエディション』(全社/大規模システムに対応)、『デパートメンタルエディション』(中~大規模システムに対応)、『イントラネットエディション』(イントラネット/インターネットに対応)、『メッセージングエディション』(総合メールサービスに対応)など用途別で5種類。価格は、デパートメンタルエディションで35万円。初年度は3万本の販売を見込んでいる。またソフトウェア開発キット『UnixWare
& OpenServer開発キット(UDK)』の出荷も同時に開始する。価格は7万4000円。
また発表会では、(株)テラメディア代表の宍戸周夫氏が、日本SCO代表取締役の門田(もんでん)次郎氏にインタビューするというかたちで、業界の動向などが語られた。
宍戸 WindowsNTに対する戦略は。
門田 日本ではUnixWareよりもNTの方が先に市場に出て、しかもマイクロソフトはマーケティングがうまく、NTには勢いがある。しかしアメリカでは、信頼性などの面で、基幹系システムの市場でNTはそれほど重要視されていない。ハードウェアにかかるコストは同じで、OSの価格も同じ程度なので、同じコストでNTよりも信頼性や拡張性にすぐれたシステムを構築することが可能だ。
宍戸 RISCベースのUnixに対する戦略は。
門田 かつてはRISCチップの性能の方が上だったが、最近ではPentium
II-333MHzで、Alpha21164-466MHzやUltraSPARC II-300MHzを上回るSPECint95の値を出している。Mercedが出荷されればさらに性能はRISCを上回るだろう。
宍戸 TCOに対する考え方は。
門田 弊社の3層アーキテクチャー用のミドルウェア『Tarantella』によって、端末側をThinクライアントにすることで費用の削減が可能だ。
(報道局 若名麻里)
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