日本シスコシステムズ(株)は28日、都内において、レイヤー3スイッチの新製品『Catalyst
2948G-L3』『同4908G-L3』を発表した。あわせてレイヤー2スイッチ『同3548XL』も発表。このほか、同社のレイヤー3スイッチ製品の戦略について、説明を行なった。
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Catalyst 2948G-L3、同3548XL |
同日発表された製品は、主に従業員数が100~300人程度の中規模の企業をターゲットにしたもの。『Catalyst
2948G-L3』は、IOS(Internetworking Operating System)を搭載し、アプリケーションやユーザー単位での優先制御、ネットワークセキュリティー、音声や映像データの高速転送を実現できるという。
同製品は、10/100MbpsのEthernetポートを48ポートと、2つのGbit Ethernetポートを装備しており、その全てのポートでレイヤー3スイッチング機能を利用できる。64バイトパケット対応で、転送速度は10Mppsを越えるという。対応するプロトコルはIPとIPX、IPマルチキャスト。22Gbpsのノンブロッキング・スイッチング・ファブリックが組み込まれている。セキュリティー面では、IPおよびIPXのアクセスリストを使用し、着信および発信の双方のパケットを制御できるとしている。価格は152万5000円。
『Catalyst 4908G-L3』は、ギガビットインターフェースコンバーター(GBIC)をサポートする、1000BASE-X
Gbit Ethernet×8ポートを装備する製品。すべてのポートでレイヤー3スイッチング機能を利用できる。価格は未定で、発売は3月。
『Catalyst 3548XL』は、同3500XLシリーズ、同2900XLシリーズと組み合わせて、スタッカブルな構成で使用できるレイヤー2スイッチング。Gbit
Ethernet×2ポート、10/100MbpsのEthernet×48ポートを装備している。64バイトパケット対応で、転送速度は8Mbps。10.8Gbpsのノンブロッキング・スイッチング・ファブリックが組み込まれている。価格は66万円。
同社のレイヤー3戦略について、同社SMB営業本部長の渡部卓氏は「SMB*は、中規模の市場の拡充をめざし、この製品を戦略的に投入してまいります」と述べた。
*SMB:スモール
to ミディアムビジネスの略とのこと
米シスコシステムズ社のプロダクトマーケティングマネージャーのジェイ・クィンビー(Jay
Quinby)氏は、「全世界で200万のLANポートが出荷されるでしょう。その中で、Giga
Ethernet、Fast Ethernetが中心となっていくでしょう」、「スイッチングはめざましい成長をしています。2000年は、日本では'99年の20パーセント増し程度の成長が見込まれます」と、スイッチング市場の予測を示した。
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ジェイ・クィンビー氏
同氏は同社の戦略について「その市場に対して、コストパフォーマンスがよく使いやすい製品を提供していきます。高信頼性やスケーラビリティー、QoSや音声、セキュリティーも大事な要素です」と語った。
渡部氏は、中規模市場向け製品の売上目標について「2000年は150億円程度」と語った。製品の個別売上予測について、月ベースで、『Catalyst 2948G-L3』は500台、『Catalyst 3548XL』は700台程度が目標という。
