カナダのStormix Technologiesが、Debian GNU/Linux (slink)をベースにディストリビューションを開発したのが「Storm Linux 2000」(以下Storm Linux)だ。Storm Linuxはよくできたインストーラと親しみやすいKDEデスクトップ環境を備え、Debian GNU/Linuxの豊富なパッケージをそのまま利用可能という利点を持つ。
Storm Linux独自の“Storm Package Manager” (評判の悪いDebian標準のパッケージマネージャ“dselect”に代わるもの)は、GUIでパッケージを選択することができるのでdselectより理解しやすい。システム管理ツール“SAS”(Storm Administration System)は、モジュールにより機能を追加できるネットワーク透過な管理ツールというコンセプトはいいのだが、いまのところモジュールがそろっていないのでこれで管理する場面は限られるだろう。どちらにせよ、Debian GNU/Linuxにもともとある管理システム(dselectやdpkg、aptなど)を使い、Debian GNU/Linuxと同じようにシステム管理することもできるので、より便利になったことに間違いはない。
パッケージ構成
Storm Linux英語版のパッケージ構成は次のとおりだ。
- 3枚組CD-ROM (バイナリ、ソース、エクストラ)
- マニュアル (インストールの方法からパッケージやシステム管理の手法、基本的なコマンドの使い方など)
バンドルされる商用ソフトウェアは次のとおり。
- KDEおよびGNOME
- StarOffice 5.1
- BRU Backup & Restore Utility (デモ版)
- VMware 1.1 (デモ版)
- PartitionMagic 5.0 SE
- Applixware Office 4.4.2 (デモ版)
価格は49.95ドル。日本では秋葉原の「ぷらっとホーム」が8800円で販売している。
商用ソフトがバンドルされていない「ダウンロード版」のISOイメージは、Stormixのサイトおよび世界各地のミラーサイトにある。これをCD-Rに焼いてインストールすることも可能だ (500MBもあるので、実際には広帯域接続でなければ苦しいと思うが)。
Storm Linuxの日本語版はまだ開発中だ。今回のレビューには、英語版を使用した。
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storm2000
として、Storm Linuxへの要望などをお書き添えのうえ、送信してください。
プレゼント応募の受付は3月30日をもって締切りました。多数のご応募ありがとうございました。