カナダのStormix Technologies (以下Stormix)は8月8日、「Storm Linux 2000 Deluxe Edition」をリリースした。Debian GNU/Linux 2.2 (potato)をベースにインストーラなどを改良して、商用ソフトウェアをバンドルしたディストリビューションだ。
付属するアプリケーションは、米Sun MicrosystemsのStarOffice 5.2やNetscape Communicator 4.73など一般的なものと、米3DOのゲーム「Heros of Might and Magic III」。
さらに同製品には、米StarNet CommunicationsのWindows用Xサーバ「X-Win32」の1年間ライセンスがバンドルされる。このソフトウェアは、Linux上で動作しているXアプリケーションの画面を、ネットワーク経由でWindowsの画面に表示させることを可能にするソフトウェアだ。この種のソフトウェアは、Windowsの上で動作するXサーバであることから、「PC Xサーバ」と総称されることが多い。
StormixがDebianに加えた改良で特徴的なのは、独自のシステム管理ツールの搭載だ。ユーザーは「SAS (Storm Administration System) 2.0」によって、ネットワークやユーザーの設定をなどをGUIで行なうことができる。また、GUIパッケージ管理ツール「Storm Package Manager」により、Debianのパッケージをネットワーク経由で容易にインストールすることができる。
製品は、4000以上のパッケージを収録した5枚組みCD-ROMから構成される。60日間の電話サポートと90日間のメールサポートが付属する。価格はStormixのWeb販売で69.95ドル。
今回発売されたのは英語版だが、Stormixは、2000年秋を目標として、Storm Linux 2000 Deluxe Edition日本語版の開発を進めている。