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OpenLinux 2.3の日本語版が27日に登場。その真価は?

1999年12月07日 00時00分更新

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 OpenLinuxの使い勝手を大きく左右しているのは、デスクトップ環境KDEの使いやすさだ。OpenLinux 2.3日本語版では、もちろん日本語化パッチを当てたKDEを採用しているので、日本語を問題なく扱うことができる。日本語の入力も問題ない。

画面右上の黄いウィンドウは「knotes」、左上はWebも見られる(まるでMicrosoft Internet Explorerのような)ファイルマネージャ「KFM」
KDEのメーラー「kmail」。Windows上のメーラーによく似たインターフェイスを備える。

 ただし、KFMはWebブラウザとしてはあまり使えなかった。OpenLinux 2.3日本語版のKDEに限った問題なのかもしれないが、Webを見ていると10分に1回はKFMが落ちてしまうのだ。Webは、素直に付属のNetscape Communicatorで見るほうがいいだろう。

 OpenLinux付属の商用ソフトは、ATOK12 SEやWnn6、OSS (サウンドドライバ)など他の商用ディストリビューションにもよく見られるものだが、目新しいのは商用フォント「さいもん」だ。これは「ディスプレイで見やすい」というのが売りのTrueTypeフォントである。このフォントを使ってみたところ、小さいサイズで文字が読みやすい。12ドットでもつぶれず読めるというのは大きな利点だ。

 ただし、小さいサイズでは、ビットマップフォントを表示するようにフォントのエイリアス定義をしてやれば、あえてTrueTypeで表示する必要もないので、これがどれだけうれしいかは人によるだろう。

「さいもん」を12ドットで表示
「さいもん」を16ドットで表示

 さいごに、商用ソフトのインストールは、CD-ROMにあるHTMLファイルのリンクをたどって、KFMから簡単に行なうことができた。

まとめ

 OpenLinux 2.3日本語版は使いやすいディストリビューションだ。インストーラもよくできている。標準のデスクトップ環境KDEも、GNOMEより使いやすいと感じた。

 残念な点は、価格である。米国で英語版が49.95ドルであることを考えると、ATOKやWnn6が付いてくるとしても、日本語版の1万2800円というのは決して安くはない。バンドルソフトを削った廉価版もほしいところだ。

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