話は大詰めとなり、オープンソースをビジネスに利用するには? というトピックに移っていった。オープンソース企業の代表格であるVA LiNUX Systemsが直接語るわけであり、このセミナーのもっともキモとなる部分だろう。
オープンソースをビジネスに利用するにはまず、
- オープンソースの教育を行なう
- オープンソースに対する誤解を解く
という点をあげた。特に、オープンソースに対する誤解を解く、という面では、ソースを開発者以外の人間も持つことが可能なため、よりよいサポートを提供できるというオープンソースの利点を、顧客に説明しなければならないとした。
そして、Cisco Systemsの、プリンタシステムの例をあげた。Cisco Systemsは、どのプリンタにもプリントできるというシステムを持っているが、プリンタシステムを独自に開発するより、これをオープンソースで開発することによって解決した。「サポートは全世界で行なわれている。インターネットコミュニティと交流すべきだ。そして、交流の場を提供するべきだ」と語った。
さらに、「コントロールを手放してもいい」という姿勢が必要だという。しかしこれは、技術的なコントロールをまったく手放してしまうことではなく、技術的に「主導」していけばいい、という意味である。
結論として、
- オープンソースは勝利する。オープンソースは大きなシェアを占めた。企業の影響力は、オープンソースの普及と共に下がる。エンジニアの重要性は反比例して上がる
- オープンソースとは、ただ単に公開されたソースという意味ではない。これは手法である。これをどうビジネスで利用するかを考えなければならない
といった2点をあげて、質疑応答に移った。