さて、ASCII.jpでも、何度か紹介してきた、オバマケータイこと「BlackBerry」(関連記事)。その最新機種で2月20日にNTTドコモの「PROシリーズ」として発売された「BlackBerry Bold」が一時的に販売停止となってしまった。
キーボード部分が熱くなる
新規に購入したユーザーから「充電中にキーボード部分が熱くなる」といったクレームが約30件(2月26日現在)届いたことにより、原因が判明するまで販売中止となった。初期不良のケースが多いようで、「最初おかしかったが、1度フル充電が完了すると問題がなくなった」といった事例もあったそうだ。
現在、リサーチ・イン・モーション・ジャパンはカナダ本国から技術者を呼び、原因究明の調査をしている。なお、Boldは北米、ヨーロッパ、オーストラリアなどで既に発売されているが、「同じような事例は発生していない」とのこと。
ドコモとしては「交換」や「返品」に応じる。また、契約者が申告すれば一時的にBlackBerry専用通信サービスの「ブラックベリーインターネットサービス」の停止や、BlackBerry Bold以外の代替機の貸し出しにも応じる構えだ。ドコモから販売されているBlackBerry 8707hは台数が少ないため、代替機として選択できるかどうかは決定していない。
なお、ドコモ広報によると、「火傷や発火などの事実は確認できていない」とのことなので、充電池部分がいきなり燃えたりするわけではなさそうだ。
1週間で約4000台が売れたBold
BlackBerry Boldの販売台数はちょうど1週間経った2月26日までに約4000台。個人・法人合わせた数値だが、法人は導入までの検証に時間がかかることが多く、ほとんどが個人ユーザーだ。
ドコモのスマートフォンとしては発売1週間で過去最大の売れ行きのようだ。もちろん、同じドコモの「PRIME」や「STYLE」の新端末なら、発売1週間で万単位の台数が売れることも珍しくないが、ケータイと比較するのは酷だろう。
ちなみに、前機種の8707hは「2008年5月末時点で2万台以上販売した」と2008年6月に開催されたドコモの株主総会で、当時の中村維夫社長が述べている。
8707hは発売当初法人のみの販売で、個人への販売を開始してからも一部のドコモショップでしか販売していなかった。一方、Boldは各ドコモショップで販売しており、広く一般ユーザーにアピールする姿勢をドコモは見せている。ドコモショップによっては売り切れた店も発生したそうだ。そういった意味では、発売1週間で4000台なら悪くない数値だったのではないだろうか。
スタートダッシュがそれなりに堅調だっただけに、関係者にとって今回の販売停止は苦渋の決断だっただろう。早期の販売再開を期待したい。