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画面で比較シリーズ 番外編

実は大きく進化していたWindows 7の「電卓」

2009年02月19日 13時43分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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 Windows 7のユーザーインターフェースに関する変更点については、Windows VistaやWindows XPとの違いを解説してきた(下記オススメ記事参照)。今回はそこで解説しきれなかった、意外な変更点について見てみたい。それは「電卓」と「デフラグ」だ。


Windows史上初? 大きく変わった「電卓」

 誰もが一度は使ったことがあるWindows付属アプリケーションの筆頭と言えば、やはり電卓だろう。ごく単純なメモリー機能付きの四則計算に使うのが一般的だろうが、2/8/10/16進数を扱う関数電卓にもなる。Windowsの電卓は「あって当たり前」の空気のような存在で、Windowsが手を変え品を変えて進化してきても、電卓だけはほとんど、機能も見た目も変わることなく、そのまま続いてきた。その電卓がなぜか、Windows 7では大幅にパワーアップしている。

Windows 7の電卓

Windows 7の電卓。見た目からしてずいぶん変わり、初めて見たときは一瞬面食らったほど

Vistaの電卓

Vistaの電卓。その見た目はWindows 95の頃からほとんど変わっていない

 上の画面は、初期状態の電卓の画面だ。見た目がまったく変わり、一般的な卓上電卓風のレイアウトになっている。Vistaまでの電卓でも、特に操作に迷うことはないのではと思うのだが、Windows 7の電卓の方が分かりやすそうだ。

 見た目以上に、機能面は大きく変わっている。特に便利そうなのが、計算の「履歴」を残す機能だ。メニューのオプションで「履歴」をクリックするだけで有効になり、過去の計算を記憶しておける。画面上に並ぶ過去の計算をクリックするだけで、またその計算をできる。メモリー機能は1つの値しか保持できないが、この履歴なら何度でも同じ計算を繰り返せるので、電卓がより便利になる。

過去の計算が電卓上に記録

履歴機能を有効にすると、過去の計算が電卓上に記録される。ワンクリックで再計算できる

Windows 7の電卓は4つの計算モードを搭載

Windows 7の電卓は4つの計算モードを搭載

 Vistaまでの電卓は、普通の電卓と関数電卓の2モードしかなかったが、Windows 7の電卓はそれに加えて、「プログラマ」と「統計」の2つのモードが追加された。プログラマは、関数電卓で計算していた2進数や16進数の計算を独立させたモードで、関数電卓はむしろシンプルになった。

Windows 7の関数電卓

Windows 7の関数電卓。2~16進数の切替やWord、Byteといった単位切替がなくなった

Vistaの関数電卓

Vistaの関数電卓

「プログラマ」電卓

「プログラマ」電卓モード

「統計」電卓

「統計」電卓モード


単位変換が意外に便利

 Windows 7の電卓機能で注目したいのは、新たに搭載されたオプション機能の「単位の変換」だ。入力した数値を別の単位での値に自動変換する……というだけの機能だが、対応する単位が豊富で、日常生活からビジネスまで役立ちそうだ。

「単位の変換」の初期状態画面

「単位の変換」の初期状態画面。右側上のドロップダウンリストから単位の種類を選び、中段の入力欄に数値、その下のリストから変換前の単位、そのまた下のリストで変換後の単位を選ぶ

対応する単位の種類は豊富

対応する単位の種類は豊富。重さや長さ、速度といった一般的なものから、圧力や角度といったものまで変換できる

変換前と後の単位を選択

単位の種類を選んだら、変換前と後の単位を選択。このバリエーションも驚くほど豊富

あとは数値を入力するだけ

あとは数値を入力するだけで、自動で変換してくれる

ヤード・ポンド法の単位を変換するのに役立つ

日本では馴染みの薄いヤード・ポンド法の単位を変換するのに役立つ

 ほかにもオプション機能には、日付の計算(AとBの間が何日かなど)や、住宅ローン/賃貸物件の見積もりなどを計算する機能が用意されている。

日付の計算の例

日付の計算の例。2つの日付の差を求める

テンプレート

「テンプレート」では、ローンの見積もりなどが可能

 電卓が強化されたからといって、OSとしての使い勝手が格段に向上するわけはない。高機能な電卓アプリケーションは、オンラインソフトで多数流通している。しかし、Zip圧縮ファイルの圧縮/展開機能がWindows XPで標準搭載されたことで、いちいちネット上から解凍ソフトを入手しなくてもよくなった。電卓の高機能化も同様で、OS標準でこの種の「ちょっと便利な」機能が導入されたことは、ユーザーにとって「ちょっと嬉しい」改良と言えるのではないだろうか。

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