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2008年CPUクーラー最強王者決定戦! 第2回

CPUクーラー2008年発売モデル最強王座はどれだ?【中編】

2009年01月30日 20時00分更新

文● 宇野 貴教

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伝説の日本神話モンスターは実在した!
サイズ「OROCHI(大蛇)」

●対応ソケット:LGA775、478、AM2、940、939、754
●寸法/重量:120(W)×194(D)×155(H)mm/1155g
●ファン回転数:500rpm(±10%)
●風量:29.39CFM
●ノイズ:10.8dB
●実売価格:6980円前後
●製品情報URL:http://www.scythe.co.jp/cooler/orochi.html
●ASCII.jp記事URL:http://ascii.jp/elem/000/000/109/109976/

 総重量1kgオーバー、ヒートパイプ10本、そしてボディサイズは194(幅)×120(奥行き)×155(高さ)mmという、まさに史上空前の特大サイズCPUクーラーである。さらにファンは天頂部に装着するシステムなので、手持ちのケースをしっかり調べておかないと、本体がはみ出してサイドパネルを付けられないという、笑えない事態も十分に考えられるほどの巨大さだ。ファンレスまたは超静音ファンでの利用を想定しているため、付属ファンは140mm角500rpmというそよ風レベルの静音志向になっている。
 その大きさと重量のため取り付けは少々面倒。特にCPUソケット周辺が大型のヒートシンクで囲まれているようなマザーボードでは、四苦八苦することが予想される。冷却性能はファンが500rpmという微風のためか、CPU温度はリテール比-1℃という微妙な結果に。VRMやチップセットにもほとんど風が届いていないようで、周辺冷却も期待できないようだ。ただし、さすがに静音性能は文句なし。そもそもファン停止と全力回転の違いがほとんど聞き取れないので当然である。静音仕様マシンにはよいかもしれないが、同じメーカーのNINJA2と比較するとかなり見劣りするのが残念なところ。

  CPU温度
(アイドル時)
CPU温度
(ピーク時)
VRM温度
(ピーク時)
チップセット温度
(ピーク時)
騒音
(アイドル時)
騒音
(ピーク時)
  25℃ 46℃ 69.1℃ 68.3℃ 34.7dB 36.5dB
純正より -3℃ -1℃ +20.7℃ +17.9℃ -3dB -15dB

これぞ正統派!シンプルなトップフロータイプ
サイズ「ZIPANG」

●対応ソケット:LGA775、478、AM2、940、939、754
●寸法/重量:145(W)×148(D)×112(H)mm/815g
●ファン回転数:1000rpm(±10%)
●風量:51.82CFM
●ノイズ:21dB
●実売価格:6980円前後
●製品情報URL:http://www.scythe.co.jp/cooler/zipang.html
●ASCII.jp記事URL:http://ascii.jp/elem/000/000/100/100685/

 サイズというと、CPUクーラーの製品バリエーションが豊富なかわりに変わりダネの製品も多いメーカーなのだが、このZIPANGはスタンダートなトップフロータイプの製品である。6本のヒートパイプと140mm角の大型ファンを備えるが、本体サイズはコンパクトにまとまっており「あまりデカいのはちょっと」という人に狙い目となる製品である。
 コンパクトなので取り付けに苦労する心配はなく、ケースにマザーボードを付けたままでも可能なレベルである。ミドルレンジクラスの製品なので、CPU冷却性能は39℃とリテールとハイエンドのちょうど中間といったところだろうか。トップフローでVRMやチップセットもそこそこ冷えていることを考慮すると、かなり健闘しているといっていいだろう。注目したいのは静音性で、ファンの回転数が最大1000rpmのためノイズはかなり小さめに抑えられている。リテールより冷えて静かなものを求めるユーザー層にベストマッチする製品と言える。

  CPU温度
(アイドル時)
CPU温度
(ピーク時)
VRM温度
(ピーク時)
チップセット温度
(ピーク時)
騒音
(アイドル時)
騒音
(ピーク時)
  20℃ 39℃ 46.3℃ 47.1℃ 35.6dB 39.6dB
純正より -8℃ -8℃ -2.1℃ -3.3℃ -2.1dB -11.9dB

(次ページへ続く)

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