状況や対象によって臨機応変のメニュー表示
GUIとしてのMacのインターフェースの最大の特徴のひとつに、常にデスクトップの上辺に固定されているメニューバーが挙げられる。そのメニューバーから開くプルダウンメニューは、初代のMacからほとんど変わっていない。
メニューバーがデスクトップではなく各ウィンドウごとに配置されるWindowsでも、メニューバーから開くメニューの基本的な機能や操作性は初期のころから変わらない。
最初期のプルダウンメニューにはサブメニューはなかったが、それもプルダウンメニューの機能を大きく変えたとは言い難い。メニューを階層化することで、少ない面積で多くの項目を表示して項目にアクセスできるようにしただけだと言える。
それに対してコンテクストメニュー(Windowsでは「コンテキストメニュー」)の登場は、メニューの意味や機能を大きく拡張するものだった。メニューは、コマンドを覚えてタイプするのではなく、文字通りメニューとして示されているものから選択するという点で画期的だった。
コンテクストメニューでは、メニューとして提示する内容が状況に応じて変化するという点と、普段はメニューなど何も表示されていない場所に突如としてメニューが現れるという点で、それ以前のメニューとはまったく異なっていた。
コンテクストメニューの内容は、OSの持つ機能やユーザーとの関係、メニューで操作するオブジェクト(アイコンやウィンドウなど)の意味を反映したものとなるため、OSごとの個性が出やすい部分と言える。
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