ヘルプ機能自体の使いやすさが重要
パソコンに限らず、携帯電話などの情報機器を含めて、ごく単純な操作系の装置を除けば、いまやヘルプ機能は不可欠と言える。
Macでは、Finderを含むほとんどのソフトが、メニューバーに並ぶメニュータイトルのいちばん右を「ヘルプ」に充てている。このように統一的な位置にメニューを置くのは、少なくともヘルプ機能にたどり着くまでは初心者でも迷わないようにする配慮だ。通常のソフトを使っている限り、どんな場合にもメニューバーは隠れてしまうことがないから、「ヘルプ」という文字は常に見えていることになる。
Windowsのデスクトップにはメニューバーはなく、何らかのウィンドウを開かないとメニューは表示されない。従ってヘルプへのアクセスという点では、不利な面があるのは否めない。ただし、いまやほとんど独立したソフトのウィンドウのように発展した「スタート」メニューにヘルプの入り口を置いている。
ソフト、ハードを含むシステムに関するヘルプ機能について見ると、Macの場合にはもともとソフトとハードの境界があいまいで一体感があるだけに、ヘルプ機能もそれを反映したものとなっている。
対してWindowsでは、ソフトとハードではメーカーが異なり、ハードの機能にはメーカーごとに異なる部分があるため、ヘルプ機能に統一感を持たせるのにも苦労の跡がうかがえる。とはいえ、細かい点を除けば、今やMacとウィンドウのヘルプ機能には、内容や構成も含めて共通点は多い。
以下、Mac OS X Leopard(左)とWindows Vista(右)で各種ヘルプを比較してみた。
ヘルプメニュー
特徴的なヘルプ機能
オンラインマニュアルとしてヘルプ
読み物としてのヘルプ

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