疑問5 テレビコントラストとコントラスト比は違うの?
コントラスト比とは、画面の最も白い部分から最も黒い部分までの階調差を「比」で表すもの。ただ、メーカーによってその表記が微妙に異なる。
例えばシャープは「テレビコントラスト」という言葉を使う。これはパネル自体のコントラスト比ではなく、バックライトや映像補正機能を含めたテレビとしてのコントラスト比のこと。同社によると「連続的に変化する白と黒の色差」だという。
液晶テレビメーカーではこのほかに「ダイナミックコントラスト」という表現を使うところもある。これも1画面中のコントラスト比ではなく、そのテレビの表現できる最高の白と最高の黒の差を表現する。
また、パイオニアはプラズマテレビ「KURO」発表時に「暗コントラスト」という表現を使い、パナソニックやソニーは「暗所コントラスト」という表現を使う。これは周囲が暗い環境で表現できるコントラスト比のこと。
逆に周囲が明るい環境で表わされるコントラスト比を「明コントラスト」と呼ぶが、薄型テレビにおいてこれを明示しているメーカーはあまりない。
疑問6 色域って何?
テレビが表現可能な色の範囲のことを色域として表す。
アナログ放送では「NTSC」の色規格が用いられていたが、デジタル放送では「HDTV」規格の色域が使われる。
「NTSCカバー率~%」と表わされる色域は、NTSCの規格に対してどのくらいの色を表現できるかを表している。
また、パナソニックのVIERAは、ハリウッドのデジタル映画規格である「DCI」(Digital Cinema Initiative)の色規格をサポート。HDTVの色域をカバーしつつ、ハリウッド映画のさらに広い色域も再現できる。
なお、ソニーのBRAVIAや東芝のREGZAなど、多くのテレビが「x.v.Color」という動画用色空間の国際規格をサポートしている。これはビデオカメラなどで採用されている規格で、対応カメラで撮った映像をテレビに表示する際により忠実に色を再現できる。
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