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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第43回

常識を覆した!? オトナ端末「URBANO」

2008年10月16日 15時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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簡単ケータイのような短縮ダイアルボタンや、リスト型のメニューを採用しなかったのも、URBANOの特徴。見やすく分かりやすく改善しつつも、高機能を身近に手にとってもらう「デザイン」を実現している

ありそうでなかったマーケットを作るau市場開発部

 「ありそうでなかった」URBANOは、どのように作られたのか。

 「簡単ケータイなどのシニア向けケータイはこれまでもありましたが、デザインや機能不足、オヤジくさいという理由で選びにくかったユーザーがいたのは確かです。50代のユーザーが20代向けの端末を無理矢理使ってきたのが現状でした。そのため、50代、アダルト向けにトータルコーディネートをしたのがURBANOです。時計をモチーフに開発をスタートしました」

 URBANO誕生の経緯をこう語ったのはau市場開発部の山田直毅氏。「au市場開発部」は、聞き慣れない部門かもしれない。実は、URBANOが誕生したのも、このau市場開発部の存在に関係している。

au市場開発部が「URBANOのトータルコーディネートを行なった」と述べるKDDIの山田直毅氏

 「ケータイは1億台を超えて成熟市場に入っています。auでは50代以上のシニア層と子供層は市場として開拓の余地がまだまだあると考えています。さらに、現在auのケータイをお使いの20、30代のユーザーも徐々に年齢が上がってくる。そういった市場の状況や変化に対応するためにau市場開発部を作りました」(山田氏)

 auは通常、端末開発や各種サービス開発、調査、PRなどは、それぞれ別組織が担当する。ところがau市場開発部は、端末企画、サービス、プロモーションに至るまでを1つの部署で完結する。つまりこれまでにない端末を世に送り出す新しい部門なのだ。

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