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Microsoft Imagine Cup 2008世界大会レポート(後編)

慶応大生、24時間ぶっ通しで問題を解く

2008年07月31日 22時05分更新

文● 新 淳一/ASCII.jp

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 ソフトウェアデザイン部門で同志社大のNISlabチームは残念な結果に終わったが(関連記事)、アルゴリズム部門では慶應義塾大学環境情報学科の高橋直大さんが日本人として初めてファイナリスト6名に残り、みごと3位に輝いた。

 高橋さんは大会中に20歳の誕生日を迎えた1年生。134カ国1万5394人の参加者から勝ち抜いた他の5人の「天才」たちと1つの部屋に机を並べ、24時間ぶっ通しで9つのアルゴリズム問題を解き、ライバルたちよりも優れたプログラムの作成を目指して競い合った。チーム戦であるソフトウェアデザイン部門に比べて、アルゴリズム部門は孤独で過酷な戦いだ。

アルゴリズム部門

アルゴリズム部門決勝戦の会場。6人の天才たちが24時間という長丁場の戦いに挑んだ。会話することもなく、ひたすら問題に取り組み、集中力とひらめきが試された

世界に開かれるImagine Cupというトビラ

ショートフィルム(トルコ代表)

インターフェースデザインやショートフィルム、写真などの部門が用意されている点が、ただの技術コンテストと一線を画すところ。ショートフィルム部門は日本からはまだ一次審査を通過した人がいないという。我こそはという人はぜひ!

 Imagine Cup 2008の各部門は、テクノロジーソリューションスキルチャレンジデジタルアートという3分野に分類されている。テクノロジーソリューションには、ソフトウェアデザイン、組み込み開発、ゲームプログラミング部門、スキルチャレンジにはアルゴリズム、プロジェクトHoshimi、ITチャレンジ部門、デジタルアートにはショートフィルム、写真、インターフェースデザイン部門があり、全体で9つの部門がある構成だ。ショートフィルム、写真というデジタルアートの部門が設置されており、門戸をさまざまな分野の学生に向けて開いている点がImagine Cupの特徴だ。大会に集まる学生たちのバックグラウンドもさまざまで、大会の刺激にあふれた空気を作り出している。

 ただし、2009年大会ではインターフェースデザイン部門が廃止され、「地球を人に見立て、ホシミ教授の開発したナノロボットを進化させたエコロボットを使って地球を救う」という設定でロボットプログラミングの腕を競うプロジェクトHoshimi部門はマッシュアップ部門に変更され、3分野8部門の構成で開催される予定だ。

(次ページへ続く)

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