アンテナを6つも搭載したX200
X61の後継となるのがX200だ。X200でもっとも特徴的なのが、無線機能の拡張だ。
X200はB5ノートの筐体に、なんと合計で6本ものアンテナを装備している。その内訳は、UWBが1本、WWANが2本、WLANが3本という構成で、アンテナはX300と同様にディスプレーの上部に設置されている。
サポートする無線規格はWLANがIEEE 802.11a/b/g/nで、複数のアンテナでデータの送信/受信を行なう「MIMO」技術により通信速度が上がっている。スペック値では、従来の最大300Mbps(X61)から最大450Mbpsまでに対応するという。
さらにWWANやUWB、Bluetoothにも対応する。ちなみにBluetoothのバージョンも最新の2.1となっており、ペアリングの作業(PINコードの入力)が不要になるなど機器との接続が容易になる。なお、WiMAXは対応アンテナが内蔵されているだけで利用はできない(海外向け製品とのパーツ共通化のため)。
WWANは現時点ではKDDIの通信モジュールのみの内蔵となるが、将来的には通信キャリアーを拡張していく計画があるという。まだ計画段階で具体的な提供時期は不明だというが、選択肢が増えると言うことは歓迎すべき事だ。
実際の使用感だが、X61と目立って変わるところはないように感じた。重量はまだ未発表だが、X61よりも軽くなっているように感じる(X61のスペック重量は1.42kg)。派手な変化はないが、空冷方式を改善してパームレストの温度を改善していたり、空冷ファンの回転速度切り替えをなめらかにすることで騒音(急にファンが「フォーン」とかいいだすアレ)を低減したりと、堅実なアップデートという印象を受けた。
なお、X200にはSSDが搭載されたモデルや、4/6/9セルバッテリーも用意される。ちなみに駆動時間については現在最終調整中で暫定の数値となるが、9セルバッテリー搭載時で8時間程度とのこと。総合して考えると、今回のX200のキーポイントは、バッテリーライフの延長ではないだろうか。
価格及び仕様の詳細は未定だが、CPUはCore 2 Duo P8400/P8600/T9400、メモリーは最大2GB、HDDは最大320GB、もしくは64GBのSSDといった構成でラインアップを予定している。OSはWindows Vista Ultimate/Business/Home Premiumだが、XPへのダウングレードも可能だ。価格は22万円前後の予定。発売日は8月6日となっている。
