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恋してなくても便利な顔認識──FinePix Z200fd

2008年06月30日 18時58分更新

文● 行正和義

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画質で見る、FinePix Z200fd


 デジタルカメラの顔検出機能も本格的に実用域に達しており、ポートレート撮影で、顔を外すことはまずない。現在はこれをどう応用して、機能の差別化につなげるかという部分がキーになっている。FinePixではあえて笑顔認識の機能を搭載していないが、顔検出+自動シャッターを単なる「パーティグッズ的な機能」ではなく、実用的なレベルにまとめあげている点は賞賛に値すると思う。

広角33mmと、薄型コンパクト機としてはやや広角寄りになった。使い勝手はかなりいい。中央の暗い部分にAEが合っているため、やや空が明るくなりすぎて青白くなってしまっている。オートモード、1/140秒、F6.4、ISO 64。元画像は3648×2736ドットで、掲載用に800×600ドットにそれぞれリサイズ、トリミングしている

望遠側での撮影。CCDシフト手ぶれ補正と光学5倍ズームにより、あまり近寄れない被写体でも気軽に撮れる。望遠側では若干解像感が落ちる印象はあるものの、輪郭も高画素ならではの細かな描写になっている。マニュアルモード(プログラムAE)、1/70秒、F4.8、ISO 64、露出補正+0.3

 難点は検出への反応がやや過敏な点。顔なのかそうでないのかを判別する基準が甘い気がする。同社の顔検出は360度どの角度の顔でも(上下逆になっても)検出するのがセールスポイントではあるが、極端な話、顔でなくても目と口と鼻のようなものがあれば──例えば、○の中に3つほど黒丸が描かれている程度でも顔と認識してしまう。そのため車を横から撮ったら、ホイールが顔として認識されたということもある。

 こういう場合は、顔キレイナビボタンで顔検出をオフにすればいいだけだが、ユーザーが顔認識の閾値を、多少選べるようにしてもいいような気はした。

マクロは広角側で9cm、望遠側で30cmまで近接でき、光学5倍ズームもあって小さなものを拡大して撮るのに重宝する。マニュアルモード、1/60秒、F3.8、ISO64

感度を上げるとややノイズが増えてくるものの、FinePixならではの強力なノイズ除去により、ISO800程度まではかなり“見られる”絵となる。ノイズ補正のために輪郭や細部描写は甘くなりがちだが、ざらつき感はそれほど感じない。オートモード、1/42秒、F3.8、ISO 800


FinePix Z200fdの主なスペック
製品名 FinePix Z200fd
撮像素子 1/2.3インチ有効1000万画素CCD
レンズ 光学5倍ズーム、f=5.9~29.5mm(35mmフィルムカメラ換算時:33~165mm)、F2.5~4.4
静止画撮影 最大3648×2736ドット
ISO感度 オート、ISO 64/100/200/400/800/1600
動画撮影 最大640×480ドット/毎秒30コマ
液晶ディスプレー 2.7インチTFT、約23万ドット
記録メディア 内蔵約52MBフラッシュメモリー、SD/SDHCメモリーカード、xD-ピクチャーカード
インターフェース USB 2.0(Hi-Speed対応)、AV出力など
電源 専用リチウムイオン充電池(NP-45)
撮影可能枚数 約170枚(CIPA測定基準)
本体サイズ 92(W)×20(D)×55.7(H)mm
重さ 約134g(本体のみ)/約150g(バッテリー、ストラップ込み)

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