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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第28回

電話に出て! 通話前の駆け引き「着デコ」

2008年06月19日 11時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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着信履歴のリッチ化にも寄与


 繰り返しになるが、これらのサービスは、しゃべり始める前に電話をかけてきた目的が分かるのが利点だ。固定電話に出た場合、すました声でしゃべり始めて、相手が誰か分かったら普段の声に変わるという「声色の違和感」があったが、相手と目的が分かっていれば、どんなトーンで話せばいいか迷うこともない。

 もし着信を取れなかったとしても、不在着信の画面でも、着信時の画像やアニメーション、文字に音楽と様々な手段で通話の目的を表現してくれるため、いちいち留守録サービスにアクセスすることもない。「着信履歴のリッチ化」にも寄与していると言える。

 着もじや着デコは、まだまだ利用できる端末が少なく、キャリアを飛び越えられない問題もあり、すぐに流行るとは思えない。しかしながら「コミュニケーション直前の駆け引き」という領域へのリーチは進んでいる。



Bluetoothでいたずら


 通話ではないが、コミュニケーションのきっかけを作るコミュニケーションというのは、海外でも面白い事例がいくつかある。

 そもそも電話をかけて相手に割り込むときには、電話番号を知っていなければならない。しかし近接通信を利用して、別の方法で割り込みをかける方法を生み出した人たちもいた。

 「Toothing」(トゥーシング)という言葉をご存じだろうか。Wikipediaにも載っているこの言葉は、Bluetoothに対応したケータイやPDAを使った街頭でのいたずらである。

 Bluetooth対応ケータイの多くは、近場の端末に対して、電話帳やメモなどのアイテムをプッシュできる。これを利用して、カフェなどでBluetooth端末を検索し、発見した相手に向けて何かファイルを送りつけるのだ。

 例えば、ケータイをテーブルの上に置いて食事をしている女性がいたとき、その端末の種類を見て(Bluetoothの機器名は、たいてい標準で端末名になっている)、「ミネストローネ、おいしそうですね」などのメッセージを送る。受信した女性がびっくりしてあたりをキョロキョロ見回せば、いたずらとしては成功だろう。

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