四川大地震が収まり切らぬ昨今、日本は大丈夫なのか? 一般向けに技術や研究を紹介する第1回「東京大学地震研究所ラボツアー」が開催されたので参加してきた。文人にして科学者の寺田寅彦博士が設立した由緒正しき地震研究所は地震研究の最前線である。
「2005年から07年の3年間、日本で起きたマグニチュード2以上の地震の震源がプロットしてあります」
アウトリーチ職として、研究所の情報を外に発信、反対に外からの情報をコーディネートする大木聖子さんはアメリカ帰りのキュートな博士。地球の内部構造のスペシャリストである。その大木さんに最初に案内されたのがCGで作られた日本の震源分布図だ。
「日本海側で地震が起きたにもかかわらず、太平洋側の方が震度が大きいということがあるんですね。普通は震源に近いほど被害が大きいのですけれど、震源が深い場合は深い部分のプレート面に沿って波が伝わるためです」
それにしても真っ赤である。地震だらけだな、日本。と、その時だ。ピロピロリン! と間の抜けたチャイムが鳴った。
「今、茨木県の沖で地震が起きました。14~5秒後に来ますね。マグニチュード5.1、最大震度2、すごい偶然ですね!」
地震が起きると同時に観測所からネットワーク経由でデータが送られてくるのだ。あっという間に地震の波形が激しく揺れた。なんか緊迫するな。日本では、5分に1回地震が起きているのだそうだ。世界の地震の1割が日本で起きているのである。
タイトルに事実と異なる表記をしてしまいました。訂正するとともに、関係者並びに読者の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
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