次は「しらせ」の各種設備を見ていこう。「しらせ」は南極で越冬する隊員への生活物資や、南極から日本に持ち帰るゴミなどを運ぶための艦内倉庫や、観測支援設備、さらに各種作業で用いられるヘリコプターとその支援設備などを備えている。
艦内倉庫。航海の際には食料品などで満杯になるわけだ
艦内倉庫にあった予備の錨。さすがに1万トンクラスのフネの錨は大きい
「しらせ」が搭載しているS-61Aヘリコプター。すでに旧式化しており、本機もまもなく退役となる
オレンジとグリーンの派手な塗色で南極での視認性を高めている
S-61Aと、今回案内していただいた同機パイロットの原田一等海尉
S-61A機体内部。外から見ると大きいようだがやはり狭い
艦内部にある観測隊用冷蔵庫。奥行き2メートルくらいでかなりデカイ。ここに南極の氷を入れて日本に持ち帰ってくるのだろう
艦尾の揚収用クレーン
舷側甲板。フォークリフトが通行するため、かなり幅が広い
ヘリコプターの離発着に使用する飛行甲板。写真では広く見えるが原田一等海尉によると、航海中は飛行甲板にも荷物を置くため、実際に使える発着エリアはかなり狭いのだそうだ
以上、駆け足で「しらせ」を見た。
私の感想では後一回くらいは南極に行けるんじゃないかなあ、という印象だったので、それを質問してみたが、原田一等海尉は「私にはお答えできません」とのこと。まあ、すでに決まったものを今から言ってもしょうがないし、実際あちこちガタが来ている箇所もこの目で見た。上部操舵所内部などももうボロボロだったし。一刻も早く第二代「しらせ」に活躍してもらいたいものだ、と思いつつ雨の晴海埠頭を後にしたのであった。