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ライブ直前インタビュー

re-in.Carnation∞YURIAが語るユニット結成のきっかけとは?

2008年03月18日 23時50分更新

文● 今 俊郎/撮影●小林 伸

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アルバムのテーマは“月”

────1月18日にファーストアルバム「月のキヲク~lunatication~」がリリースされました。今回のアルバムのテーマを教えてください。
【諸田】 アルバム全体のテーマは、タイトルにもあるように“月”です。月は僕の中で邪悪でダークなものの象徴というものがあります。そこに僕たち人間の持つダークさに共通点があると思っています。煌々と輝く月も、その裏側や陰になっている部分は見えません。人の心もそれと同じで、本当にダークな部分は誰にも見えないところに隠れている。それが各楽曲のテーマですね。それをヨーロッパの伝説や神話をモチーフとして描きだした楽曲を収録しています。こうしたイメージは、今後の作品展開にも盛り込んでいきます。

【YURIA】 こういったテーマでのコンセプトアルバムは私も初めてなんです。私の中では、アルバムのコンセプトというより、re-in.Carnation∞YURIAそのもののコンセプトとして受け止めています。そして諸田さんもスタッフの皆さんも、このコンセプトでre-in.Carnation∞YURIAというプロジェクトを長く続けていこうという意識が高いんですよね。そうした中に入って音楽をやれるということが、自分にとってとても心地いいんです。そしてスタッフ全員の求心力となっているのが、諸田さんの作る楽曲と世界観なんですよね。私も一緒に引っ張られているのを感じています。

────今回のアルバムの収録曲数は……。
【YURIA】 全部で11曲ですね。曲数は少なく感じるかもしれませんが、長い曲がいっぱいあるんですよ。
【諸田】 どうしても世界観を表現しようとしていくと、長くなってしまうんですよね。

────曲順も考え込まれている印象があるのですが。
【諸田】 やはりコンセプトの明確なアルバムですから、曲順へのこだわりも強くて当然です。10曲目「la luna che pianto」がアルバムのドラマ本編の終了になるんです。そして最後の「ウズマキ」がre-in.Carnation∞YURIAとしてのテーマ曲になっています。

────10曲目までの流れは、一つの大きなドラマになっているのですか?
【諸田】 明確な1つのドラマというのではないんです。各楽曲それぞれにドラマ性があるので、10篇のオムニバス映画と考えてもらえればいいのかな。その通奏低音的なテーマとして“月”があるんです。

────レコーディングは順調でしたか?
【YURIA】 はい、順調でした。今回はプリプロダクションをしっかり行なったので、レコーディングに入る時には楽曲がきっちりと出来上がっていましたから。だからレコーディングブースに入っていた時間は短かったです。
【諸田】 僕が考えた世界観に、歌い手さんにしっかり馴染んでもらってからレコーディングに入りたいんですよ。そのためにはプリプロダクションをしっかりしたいんですよね。
【YURIA】 普通、プリプロダクションというと、サウンドもラフに近かったりするんですよ。でも今回は、ほとんど完成品に近い状況で仕上がっていて、実際に発売されたCDと比べても生楽器が加わっていたほかは微調整が加わったくらいで、アレンジなどはほとんどそのままだったんです。だからサウンドを聴いただけで、諸田さんが求めているサウンド世界が伝わってきたんです。プリプロ段階でもそこに入り込むのが難しくなかったんですが、よりしっかりと馴染めたというのはありますね。ただ、あまりに世界に入り込めてしまったから、自宅で夜に練習をしていたのを聞かれたら、一体何が始まったんだろうってびっくりされちゃったかもしれません(笑)。

────レコーディング自体はいかがでしたか?
【諸田】 ヴォーカルはもちろん、他の楽器も順調に進みました。本当はもっと難航するんじゃないかと予想していたんですけど。
【YURIA】 こんなにスムーズに進むとは思いませんでした。特に今回は全部新曲ですから。なんか「アルバムを作っている!」って実感していました。とても充実したレコーディングで、その気持ちをみんなと共有したかったんですが、情報解禁前だったのでブログでも「レコーディングしています。でも詳細は内緒!」って感じでもどかしかったんですけどね(笑)。

────さあ、アルバムも発売されて、今度はライヴです。
【YURIA】 はい! 3月19日が大阪のOSAKA MUSEで、東京が3月24日で会場はShibuya DUO -Music Exchange-になります。アーティスティックなコンセプトライヴは初めてなので、とても楽しみにしています。
【諸田】 実はre-in.Carnationとしても久々のライヴなので、いろんな意味で僕も楽しみなんです。コンセプト色の強いアルバムなので、「月のキヲク」の全曲をやりたいし曲順にもこだわりたいし、新曲も盛り込みたいと考えているんです。

────re-in.Carnation∞YURIAのライヴとしての見所は、どういったところになるでしょう。
【諸田】 聴かせるだけでなく、観せるライヴにしたいですね。
【YURIA】 これまでのYURIAのライヴとは、まったく雰囲気が違うものになると思います。でもYURIAのソロライヴや、ゲーム関連ライヴに来てくれるアキバ系のお客様たちにも楽しんでもらえると思いますよ。ゴシック系の雰囲気だったりマイナー調のハードロックって、結構好きな人が多いと思いますから。実際に音を聴いてもらえば、「オオッ!」って思ってくれるんじゃないかな。ジャケットではよく見えませんけれど、衣装もものすごく奇麗で凝っているんです。ぜひ観に来てほしいですね。もちろんPPPHとかができるライヴではないと思うんですが(笑)、楽曲の世界に入り込めると思います。ライヴハウスならではの大音量と照明がありますから、CD以上に入り込めると思います。
(次ページへまだまだ続く)

1st Album「月のキヲク ~lunatication~」収録曲

1 「prologo」
2 「例えるのなら、美しく残酷な華」PCゲーム「天ッ風 ~傀儡陣風帖」主題歌
3 「カナシミノウタ」
4 「薬草」
5 「破遍」任天堂Wii用ゲーム「バロック for Wii」ムービーソング
6 「キヲク」PCゲーム「Venus Blood -Chimera-」主題歌
7 「patria」 音泉WEBラジオ「乙女ユニオン結成!麻衣とゆいのユグドラジオ/スティング」EDテーマ
8 「棘」DVDプレイヤーズゲーム「トリプティック」EDテーマ
9 「memento」DVDプレイヤーズゲーム「君と恋して結ばれて」EDテーマ
10 「la luna che pianto」PCゲーム「クリムゾン・レーキ」主題歌
11 「ウズマキ」

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