ソニー(株)は20日、携帯オーディオプレーヤー“ウォークマン”の新製品として、“ウォークマンA”「NW-A820」シリーズと、“ウォークマンE”「NW-E020F」シリーズなど5機種を発表した。価格は全機種オープンプライス。
Bluetoothとノイズキャンセルを内蔵
ウォークマンA NW-A820
ウォークマンAシリーズの新製品「NW-A820」シリーズは、音楽再生に加えてビデオ・静止画再生も可能な、ウォークマンの中でも上級機に位置する製品である。2007年3月に発表された「NW-A800」シリーズ(関連記事)の後継機種に当たる。
内蔵メモリー容量により、2バリエーションが用意されている。「NW-A829」は16GBを、「NW-A828」は8GBを内蔵する。メモリー容量以外、機能面での違いはない。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、ピンクの3色が用意される。
新しいA820シリーズは、従来オプションだったBluetooth通信機能を内蔵し、Bluetoothヘッドホンや対応カーステレオで楽曲を再生できるようになった。Bluetoothヘッドホン側に再生や曲スキップ操作のボタンがあれば、ヘッドホン側でこれらの操作を行なうこともできる。Bluetooth関連の設定は、ホームメニューにあるBluetoothアイコンに集約されている。また、一度ペアリングしたヘッドホンとは、本体右側面のBluetoothボタンを長押しするだけで、簡単に接続できるようになる。対応するプロファイルは、AVRCP 1.3(Audio Video Remote Control Profile)と、A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)の2種類。
もう1つの大きな特徴が、本体にノイズキャンセリング機能を内蔵した点にある。付属のヘッドホン(ノイズキャンセリング用マイク内蔵)との組み合わせによって、ノイズキャンセリング機能を利用して、雑音を遮った再生が行なえる。同機能はA800シリーズに搭載されていなかったため、要望の多かった機能でもあり、待望の搭載ということになる。
また、本体での録音機能「ダイレクトエンコーディング」も搭載。別売りのケーブルかクレイドルと組み合わせることで、CDプレーヤーやMDプレーヤーなどから楽曲を直接録音できる(録音形式はリニアPCM/ATRAC3plus)。
搭載する液晶ディスプレーは2.4インチサイズで、解像度はQVGA(320×240ドット)。従来のA800シリーズ(2インチQVGA)よりやや大型化された。再生可能な動画は形式は、AVC(H.264/AVC Baseline Profile)またはMPEG-4で、AVCコーデック時はビットレート768kbpsまで対応する。動画の変換や転送には、付属ソフトを用いる。細かい変更点であるが、本体のみでメモリー内の動画を削除できるように改善されている。なお、A910シリーズが持つワンセグ視聴・録画機能は搭載しない。
音質向上の機能はA800シリーズの機能を継承している。圧縮で失われた高音域を補完する「DSEE」(Digital Sound Enhancement Engine)、左右から聞こえるステレオ音声の混在を抑制する「クリアステレオ」などを備える。またノイズキャンセリング機能のついた付属ヘッドホンは、音質に優れた13.5mm大口径ドライバーユニットを内蔵するタイプとなっている。
バッテリーは内蔵のリチウムイオン充電池を使用し(交換不可)、音楽再生時で最大36時間の再生が可能としている。音楽再生・録り込みソフトとして、「Sonic Stage Ver4.4」が付属する。対応OSはWindows Vista(64bit版とEnterpriseのぞく)/XP Home Edition、Professional、Media Center Edition 2004および2005 SP2以降。
予想実売価格は、NW-A829が4万円前後、NW-A828が3万円前後。発売日は3月20日。
