昨年ネット界の話題をかっさらったものと言えば「ニコニコ動画」と「初音ミク」だろう。
初音ミクはクリプトン・フューチャー・メディア(株)の開発したDTMソフト(およびそのイメージキャラクター)。ニコニコ動画には、この初音ミクを利用した楽曲や動画が次々とアップロードされ、ユーザーの好評を博した。
ところで、初音ミク関連の動画で必ず登場するアイテム「長ネギ」をご存じだろうか? また、初音ミクに続く第2弾として昨年末に発売された「鏡音リン・レン」は、なぜか「ロードローラー」という意外なアイテムと組み合わされて登場するらしい。それぞれの理由を探ってみることにした。
はちゅねミクとネギ誕生秘話
【動画】VOCALOID2初音ミクに「levan Polkka」
を歌わせてみた
作者:Otomania氏&たまご氏
「はちゅねミク」「ミク=ネギ」の伝説はここから生まれた。ニコニコ動画の中でもダントツの再生数を誇る作品。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm982882
上の動画を見たことがあるという人は多いだろう。当初は友人へのいたずら目的で初音ミクを購入したというOtomania氏。同氏が初音ミクに歌わせた「Ievan Polkka」を知人でイラストレーターのたまご氏に聴いてもらったところ、即座にメッセンジャーで、初音ミクをデフォルメ化した落書きが返ってきた。これが、デフォルメキャラ「はちゅねミク」誕生の瞬間というわけだ。
ニコニコ動画で、現在130万回以上も再生されているこの殿堂入り動画で、ミクがネギを持っていたことが、「初音ミク=ネギ」のイメージを決定付けたと言える。この動画の後、長ネギを持った初音ミクが大量にアップされていった。
彼等がミクにネギを持たせたのは「ロイツマ・ガール」に由来する。これは、ロイツマというカルテットが歌うフィンランド民謡levan Polkkaに、日本のアニメ「BLEACH」のキャラクターである井上織姫が長ネギを回すシーンを組み合わせたフラッシュアニメーションだ。不思議に癖になる音楽と動画の組み合わせで、2006年ごろに話題となっていた。
ニコニコ動画に発表したのは「ウケる自信があったため」というが、同時に「正直ここまでの反響があるとは思っていなかった」とも話す。
「沢山の方から、『動画見ました or 聴きました』、『はちゅねで○○しました』というご報告や、『またDTMをはじめました』など、リピーターさんからのメールが来ました。こういった『楽しさの感染』は本当に嬉しいです。作品をUPしてよかったと思いました」(Otomania氏)
