「市場がどうモーションを評価するか楽しみ」
── 皆さんも開発に当たって、ご自宅でRollyを使われていたと思います。どういう風に利用されていましたか?
大口氏 家で使う場合で言えば、モーションは必ずしも必要ではないと思っています。Rollyはバッテリー駆動するスピーカーなので、キッチンや寝室など、家の中どこでも持ち運んで、音楽を聴けるんです。単体で音が出る携帯型プレーヤーって意外に便利なんですが、最近あまり製品が出ていないんですよね。
個人的に楽しみなのは、市場がモーションをどう評価するかという点です。コンポやラジカセには、音楽に合わせて点滅するLEDが付いていますよね。あれは別になくても、音を聴くのには支障がないけど、ないと寂しいと感じる人もいます。
LEDと同じようにRollyをずっと使っていると、音楽にモーションを付けないとふと物足りなく感じることがあるんです。今後、モーションが多くのユーザーの中で「ないと物足りない」存在になれればいいなと考えています。
広報 私はパソコンで音楽を管理しているんですが、パソコンのスピーカーの音質がちょっと悪い。Rollyを使ったほうがはるかにいい音で聴けるため、パソコンの無線外部スピーカーとして使っています。
Rollyは、本体が小さいってのがいいところなんです。無線LANスピーカーも市場にはいくつかありますが、ユーザーの中には場所を取る大きなスピーカーを部屋に置きたくないという人もいます。Rollyなら視界に入っても圧迫感がないし、邪魔なら脇にサッとどけられる。小さなテーブルでパソコンを使っている人には、とてもいい機器だと思います。
渡邉さん 私は寝室ですね。パソコンの音をRollyに飛ばして、音楽を流しっぱなしにして聴いています。パソコンのインターネットラジオを聴くときなどにも重宝しますよ。
広報 日々の使い方としてはそれがベストだと個人的にも思います。
── メディアやインターネットでは、目立つモーションの方ばかりが注目されていますが、いざ使ってみると、そうした何気ない用途のほうがしっくりくるのかもしれませんね。
渡邉さん ラジカセは、もう自宅になかったりしません? でも、音楽を聴くために、部屋にミニコンポを置くのもスペースを取るから嫌という人もいるんですよね。そうした人にとっては、Rollyはとてもいい選択肢になると思います。
広報 パソコンの音とは全然違いますからね。これに慣れれば、戻れないと思います。モーションも、人が来たときにはみんなで楽しめる。家族がいるお宅とかにもお勧めです。
寺西さんとは関係ありませんでした
── 最後に、Rollyの名前の由来ってなんでしょう?
大口氏 モーションの「Rolling」(回る)と、ユーザーインターフェースや形、色などの親しみやすさから来る「Friendly」(友達のような)から付けました。
── 変な話で恐縮ですが、ミュージシャンのROLLY(元「ローリー寺西」)さんとは何も関係ないですよね?
大口氏 実は開発メンバーのいとこに……
── いとこ!
大口氏 ないです、ないです(笑)。確かに「Rolly」でインターネット検索すると、ROLLYさんのウェブサイトも上位に出てくるんですよね。