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将来独立したい人必読! なかなか聞けない起業のホント 第3回

第3回 出資を募るときは“自分の腹の内を見せろ?”

2007年07月27日 00時00分更新

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もう駄目だと思う瞬間はある! 会社は興すより潰すほうが難しい

 勢いで起業したと相川さんは言うが、今年で4年目を迎えている。いくつかの危機を乗り越えて、会社を存続させていくにはどうしたらいいのだろうか。

「実際は、会社は興すよりも潰すほうが難しいと思います。起業は1人でできますが、一度会社がスタートすると、いろいろな人との関係ができるので、1人で勝手にやめることはできません。起業するときは、『簡単にやめられない』リスクも考えるべきでしょう。でも、先の話しに矛盾するかもしれませんが、起業するのはやり直しがきく若いうちがいいと思います。たとえ失敗しても、会社員のときの10倍以上のことを学ぶことができるはずなので、思い切ってチャレンジしてほしいですね」

 では、これから起業を考えている人は、何を心に留めていけばよいのだろう。起業する上で最も大切なことは何だろうか。

「起業する上で最も大切なのは、とにかくあきらめないことです。私ももうダメだと思う危機が何度かありました。それでも今日まで会社を存続させています。青臭い思想ですが、一生懸命にやっていれば誰かが必ず見てくれていて、評価・賛同してくれるものです。私が出資を得られたのも、そういうことだと思っています」

 自分たちがIT業界を変えたい、という強い意志で起業した相川さんは、IT業界の今後をどう捉えているのだろうか。

「今後社会では、よりネットワークが行き渡り、いろいろなところからネットに接続できるようにますますなるでしょう。そうなったときに重要になるのがやはりセキュリティです。いつでもつながり、かつ今まで以上にセキュアであること。それは、改めてITサービスにはずせないセールスポイントとなると思っています」

相川さんが考える「起業後、会社をうまく運営していくためのポイント」
・どんなことがあっても、どんなことが起きても、絶対にあきらめない
・クライアントと意見が対立した場合は、ギリギリのところまで自分たちが引いて妥協する
・社員やスタッフなど、周囲の力を引き出す環境を作る
・社会的に存在を認められる仕事をすることが、会社の存在する意義と捉える
■バックナンバー
第1回 “技術があるから成功する”と思うべからず
第2回 起業という孤独を乗り越えるには
第3回 出資を募るときは“自分の腹の内を見せろ?”
第4回 ITスキルゼロからIT企業設立の不退転
第5回 社内コミュニケーションの重要性と人とのつながりの大切さ
第6回 会社の“規模”とは、どう考えるべきものなのか
第7回 “競争”だけではNG。プロマネの独立に必要な「同業者同士の連携」の発想とは

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